DOMMUNE

DOMMUNE（ドミューン）

概要

DOMMUNE（ドミューン）は、宇川直宏が主催するライブストリーミングスタジオであり、独自の文化発信の場です。2010年に日本で初めてのUstreamを活用したライブ配信スタジオとしてオープンし、現在では主にYouTubeをプラットフォームとして活動を行っています。この名前には、「コミューン」という小規模な共同体から次なるステージへの進化を意味する造語であることが込められています。DOMMUNEは、スタジオでのオーディエンスとオンライン視聴者との相互作用を重視し、配信体験を一つの共同体的なイベントと位置づけています。開局から10年以上が経過した2021年時点までに、DOMMUNEは約5000本を超える番組を配信し、累計として約1万時間の配信時間を記録、20,000人以上のゲストが出演しました。2021年には文化庁芸術選奨文部科学大臣賞を受賞し、アートやエンターテインメントのオンライン展開における先駆的な取り組みが評価されました。宇川はDOMMUNEの活動を自らの芸術活動の一部と捉え、現代美術とは異なる「現在美術」と名付けています。

時代背景と歴史

ソーシャルネットワークサービスの隆盛

2000年代に入り、ソーシャルネットワークサービス（SNS）が次々と登場し、日本でも特にmixiやTwitterが普及しました。その影響で、インターネットを介したコミュニケーションが広がる中、宇川は物理的な交流を求めてMixroofficeを運営しました。この場はDOMMUNEの前身となり、リアルタイム性の高いイベントが行われていました。

DOMMUNEの誕生

Mixroofficeが契約満了を迎える2007年以降、宇川はこれまでの経験を基に、全世界に向けてのストリーミング企画を検討し始めます。最終的にUstreamを選び、2010年にDOMMUNEとして正式にスタートしました。DJプレイの配信に際しては、音楽著作権の処理を行い、配信の質を確保しました。スタジオの環境は当初シンプルでしたが、次第に高いクオリティを求められるようになりました。

SUPER DOMMUNE

2020年に渋谷PARCOにスタジオを移転し、「SUPER DOMMUNE」として新生しました。5G技術を活用した新しい形のコンテンツ配信を行い、ARライブなども取り入れ、エンターテインメントの新境地を開くことに挑戦しています。

番組構成・機材

配信は主に月曜から木曜の19時から24時に行われ、トークとDJ・ライブが交互に展開される形式です。サウンドシステムはプロ仕様で、音質向上のための複雑な機材が使用されています。

番組内容

DOMMUNEでは、多種多様な音楽ジャンルをカバーし、国内外のアーティストによるライブやトークが行われます。特に、アフリカ・インドネシアの音楽や現代音楽の取り上げ方、さらに伝統音楽にもスポットを当てています。また、近年では、人工知能やXR（拡張現実）に焦点を当てたコンテンツも増えてきました。

文化活動と社会的貢献

DOMMUNEは単なるエンターテインメントの場ではなく、文化的なイベントや社会的な動きに寄与し続けています。特に東日本大震災後の支援活動や新型コロナウイルスの影響下での文化発信に積極的に取り組む一環として、様々な企画を展開してきました。

結論

DOMMUNEは、ライブストリーミングの技術を駆使し、音楽やアートの新しい形を提案し続けている場所です。オーディエンスとのリアルな接続を大切にし、時代のニーズに応じた多彩なプログラムを提供するという、独自の文化の発信源として注目を集めています。

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