DTM magazine

『DTM magazine』は、寺島情報企画が編集・発行していた月刊の音楽雑誌です。かつてはBNNが発行元でした。毎月6、7、8日のいずれかに発売されていました。

誌名の通り、デスクトップミュージック（DTM）のソフトウェアや作曲家を専門に取り扱う、数少ない雑誌として知られていました。読者層は、DTMに関わる人々からアマチュアの音楽クリエイターまで幅広く、専門的な知識や最新情報を求める層に支持されていました。特に、DTMソフトウェアのレビューや作曲テクニックの解説記事は、実践的な内容で好評でした。

付録として、フロッピーディスク、CD-ROM、DVDなどが付属しており、ソフトウェアの体験版やサンプル音源などが提供されていました。これにより、読者は雑誌を読むだけでなく、実際にDTMを体験することができました。寺島情報企画は、誌面での特集だけでなく、音楽関係のソフトウェア制作も行っており、DTM業界に多角的に貢献していました。

この雑誌は、コンピュータ・ミュージック・マガジンに携わっていた寺島明人氏を中心に、1994年6月に同雑誌から独立する形で制作されました。1994年6月分を0号とし、翌7月に創刊号が発行されました。長年にわたりDTM業界を牽引してきましたが、2016年12月号（通巻第273号）をもって休刊となりました。しかし、YouTubeでのコンテンツ展開は継続されており、過去のコンテンツや最新情報を発信し続けています。

2007年11月号では、当時ブームとなっていた初音ミクを特集し、体験版を付録DVDとして付属させたことで、3日間で完売するという現象を引き起こし、大きな話題となりました。この出来事は、DTMマガジンの影響力の高さを証明する出来事の一つです。

主な連載陣には、小谷野謙一、平沢栄司、小川悦司、内藤朗、ビバオール斎藤、満田恒春、藤巻浩、大須賀淳、藤本健、嶋是一、船橋識圭、BROTHER-NAO（岡田奈生）、三上直子などが名を連ねていました。これらの連載陣は、DTM業界の著名なクリエイターや専門家であり、その専門的な知識と経験が誌面に反映されていました。

DTMマガジンは、単なる雑誌としてだけでなく、日本のDTM文化を形成する上で重要な役割を果たしてきました。休刊後も、その影響力は多くのDTMユーザーに支持され続けています。

外部リンクとしては、PCでできる音楽作りの情報誌 DTMマガジンのアーカイブ（ウェイバックマシン、2017年8月15日分）が残されています。このアーカイブを通じて、過去のDTMマガジンの内容を知ることができます。

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