Day by day (MARIAのアルバム)

アルバム『Day by day』の概要

日本のガールズバンド・MARIAの2枚目のオリジナルアルバム『Day by day』は、2009年9月30日にSony Recordsからリリースされました。このアルバムは、前作『You Go! 〜We are MARIA〜』から約2年3ヶ月ぶりの新作として登場しました。ただし、残念なことにこのアルバムがバンドとしての最後の作品となり、翌年にはメンバーのTATTSUが胸郭出口症候群を患い、解散に至ったことが背景にあります。

アルバムの制作と特徴

『Day by day』は新たに録音されたトラックが収録されていますが、既発のシングルを除いて、全ての新曲は長田進とマイケル鼻血によって制作されました。特に、音作りにおいては「引き算の手法」が採用され、ベース音を1本に絞っても音の薄さを感じさせない工夫がなされています。このように、余分な音を削ぎ落としたサウンドは、アルバム全体に繊細さと重みをもたらしています。

また、リリース形態は初回生産限定盤と通常盤の2種類があり、初回生産限定盤には特典として既発のシングルのミュージック・ビデオやメイキング映像、さらにライブパフォーマンスを収めたDVDも付属しました。これはファンにとって貴重な映像となり、アルバムの価値をさらに高める要素となっています。

収録曲とその詳細

アルバムには様々な音楽的背景を持つ楽曲が含まれています。たとえば、「眠れない三日月」は、結成以来ステージで披露されていた未発表曲がリアレンジされて収録されました。この曲は失恋をテーマにしつつも、アルバム収録に際して「忘れてはいけない思い、ずっと大切にしていきたい思い」といった新たな視点から書き直されています。

「恋文」はあゆかが作詞・作曲した楽曲で、メロディーの美しさが印象的です。また、本アルバムのシングルでもある「カナシミレンサ」は、愛華の作詞による作品です。音楽スタイルはバンドの多様性を示しており、一方では感情的なバラード、もう一方ではエネルギッシュなロックナンバーが共存しています。

他にも「恋風泥棒」や「ゆらり桜空…」など、メンバー自身による力強い作詞・作曲の楽曲が揃っており、その完成度は多くのファンに支持されています。

参加ミュージシャンとタイアップ

アルバム『Day by day』に参加したメンバーはSACCHIN（ギター・コーラス）、TATTSU（ドラム・コーラス）、舞衣子（ベース・ボーカル）、あゆか（ギター・ボーカル・コーラス）、愛華（ベース・ボーカル）、れいな（キーボード・コーラス）という豪華メンバーで構成されています。

また、このアルバムの収録曲の一部は、独立UHF放送局系テレビアニメ『戦場のヴァルキュリア』の後期オープニングテーマとしても使用されており、広く認知される存在となりました。

結論

MARIAの『Day by day』は、彼女たちの音楽活動の集大成とも言える作品です。その深いメッセージ性を伴った楽曲群は、聞く者の心に響き、ファンにとっては特別な存在です。このアルバムを楽しむことは、MARIAの音楽の真髄を探る旅でもあります。

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