Destiny (テレビドラマ)

テレビドラマ『Destiny』

2024年4月9日から6月4日まで、テレビ朝日系「火曜9時枠の連続ドラマ」で放送された『Destiny』は、石原さとみが3年ぶりに連続ドラマの主演を務めた作品です。このドラマは、主人公の女性検事が、大学時代に起きたある事件と対峙しながら、父親の死の真相、大学時代の友人たちの隠された顔など、過去の様々な出来事と向き合っていく、20年の歳月をかけたサスペンスラブストーリーです。

あらすじ

ep.1

横浜地検の検事である西村奏は、20年前、中学3年生の時に、東京地検特捜部の主任検事であった父・辻英介が、汚職事件を捏造したという疑いをかけられ、自殺で亡くしています。この事件により、周囲の目を避けるため、母の故郷である長野に移り住み、母の旧姓である西村を名乗るようになりました。以来、奏は父の死の真相を解明したい一心で検事を目指し、努力を重ねてきました。信濃大学法学部に進学した奏は、2年生の時、野木真樹のテストでのカンニングを手伝ったことがきっかけで、同じ学部の森知美、及川カオリ、梅田祐希と出会い、青春を謳歌します。

ep.2

2024年、カオリの13回忌の法要の案内状が届いた頃、奏は、民事党幹事長の次男である川越拓海が違法薬物売買に関与した容疑で起訴しようとしますが、調書の詰めが甘いことを支部長の大畑節子に指摘されます。そんな中、同棲中の恋人である外科医の奥田貴志から突然プロポーズされますが、忙しさのあまり、返事を先延ばしにしてしまいます。

ep.3

奏は真樹の言動から、父の死とカオリの事故に関係があるのではないかと疑念を抱き、汚職事件を調べ始めると、被疑者である国会議員の弁護を、真樹の父である浩一郎が務めていたことが判明します。浩一郎が奏を訪ねてきたことから、奏は、父が事件を捏造したと言われてまで捜査した理由を尋ねますが、浩一郎は、英介が潔白を証明しようとせずに裁判で負け、自ら死を選んだのは痛ましい出来事だったと答えます。

ep.4

奏は真樹への恋心を過去のものにしようとしますが、貴志から、結婚後に検事を辞めて弁護士になれば一緒にいられると言われます。キャリアに悩む奏は大畑に相談し、過去の事件の真相を解明できないうちは辞められないという結論に至ります。奏は真樹に連絡すべきかどうか悩みますが、その時、真樹が地検に現れ、カオリの事故について語り始めます。

ep.5

奏と対面した新里は、英介について話すことはないと立ち去ろうとしますが、食い下がる奏に対し、英介は捜査記録のノートを燃やしており、死をもって真実を隠蔽したのだろうと告げます。奏は、父が捜査記録を残していないかを確認するため、長野の実家に向かい、英介が汚職事件の発覚から死を迎えるまでの記録を吹き込んだICレコーダーを発見します。

ep.6

大畑の命令で、奏は放火容疑で真樹を取り調べます。奏が事件の経緯を確認すると、真樹は事件前夜に入院し、翌日の午前9時に病院を出て横浜を散策、午後5時40分に浩一郎に連絡を取ります。そして、継母と異母妹が外出中に実家を訪れ、リビングで浩一郎と口論になり、逆上して火のついたオイルライターを投げつけた結果、カーテンに引火し火災が発生、そのまま浩一郎を置き去りにして家を飛び出したと供述します。

ep.7

真樹の願いに応え、奏は病院を抜け出した真樹と同じ長野行きの高速バスに乗り、二つ目の罪を犯します。貴志は真樹が病院から失踪したことを報告を受け、大畑から奏が熱で体調不良で連絡が取れないという電話があったことから状況を察し、奏はいま寝ていると嘘をついて彼女を庇います。真樹の拘留執行停止を大畑が命じ、神奈川県警が緊急配備で真樹の行方を捜す中、奏と真樹は学生時代に満天の星空を眺めた丘に車で向かい、検事と被疑者となった今の状況に切なさを感じながら、一夜を過ごします。

ep.8

祐希は法律事務所でリストラ候補となり、浩一郎から就職先の紹介を受けますが連絡が途絶えたため、野木邸を訪問したことを明かします。祐希は来客中で対応できないと浩一郎に言われ一度引き返しますが、諦めきれず再度訪れた際、火災を目撃します。通行人に呼び止められますが、逃げ出し、その途中で真樹に遭遇、火災とは無関係だと説明すると、その場を立ち去るよう促され逃走します。

ep.9

奏は野木邸の放火事件の捜査を進め、事件当日にポリタンクを運んでいた人物が、元総理大臣・東忠男の秘書、秋葉洋二であることを突き止め、浩一郎に告げます。秋葉が20年前の汚職事件の容疑者である東正太郎に近い人物であることから、今回の火災と汚職事件の関連を疑い、奏は浩一郎に真相を問い詰めます。浩一郎は東忠男から、捏造メールによって息子である正太郎が冤罪にならないように協力を求められ尽力し、無罪に導いたが、忠男から自身の予想以上の働きだったと労われ、忠男のシナリオ通りに動かされていたことに気づきます。

キャスト

主要人物

西村奏（演：石原さとみ）
横浜地検の検事。信濃大学法学部出身。父の死をきっかけに長野に移住し、過去の事件と向き合う。
野木真樹（演：亀梨和也）
奏の大学時代の同級生で初恋の相手。カオリの事故後に失踪し、海外で活動。

奏の大学仲間

森知美（演：宮澤エマ）
聡明な性格。祐希と結婚し専業主婦に。
梅田祐希（演：矢本悠馬）
ムードメーカー。弁護士として働く。
及川カオリ（演：田中みな実）
長野の病院経営者の娘。真樹への思いが叶わず事故死。

横浜地検中央支部

大畑節子（演：高畑淳子）
支部長。奏の上司。
加地卓也（演：曽田陵介）
事務官。奏の同僚。

周辺人物

奥田貴志（演：安藤政信）
外科医。奏の恋人。
辻英介（演：佐々木蔵之介）
奏の父。元検事。汚職事件で自殺。
野木浩一郎（演：仲村トオル）
真樹の父。敏腕弁護士。
西村悠子（演：石田ひかり）
奏の母。

スタッフ

脚本: 吉田紀子
音楽: 得田真裕
主題歌: 椎名林檎「人間として」
監督: 新城毅彦、星野和成、中村圭良
制作: テレビ朝日

放送・配信

テレビ朝日系「火曜9時枠の連続ドラマ」で放送
動画配信サービス「TELASA」で独占配信
* TVerオリジナルドラマも配信

このドラマは、過去の出来事が複雑に絡み合い、登場人物たちの感情が交錯する、見応えのあるサスペンスラブストーリーです。

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