E'tuis

小松未可子の2枚目のオリジナルアルバム『e'tuis』（エトゥイス）は、2014年5月14日にスターチャイルドからリリースされました。本作は「旅」をテーマとした組曲風の作品で、当初は組曲として企画されたものではありませんでしたが、スタッフの提案により組曲的な要素が取り入れられました。

アルバムタイトルの「e'tuis」は、フランス語で宝石を入れる小箱を意味します。これは、組曲を意味する英語「suite」のアナグラムであり、アポストロフィの解釈によって意味合いが変わることを表現するために付けられました。

アルバムに収録されている楽曲は、バラエティに富んだ内容となっています。

1曲目の「Sky message」と2曲目の「Re:ing」は、1stアルバム『THEE Futures』以前に制作された楽曲で、アニメ『モーレツ宇宙海賊』の世界観をイメージして作られました。
4曲目の「Sail away」は、5thシングルであり、アニメ映画『モーレツ宇宙海賊 ABYSS OF HYPERSPACE -亜空の深淵-』のイメージソングとして使用されました。
7曲目の「PandA」は、パンダをテーマにした言葉遊びのような楽曲で、パンダの白と黒を通して人間の正と負の部分を表現しています。
8曲目の「ABC」は、2013年のライブツアー『THEE Futures』の会場限定シングルとして発売された楽曲です。
9曲目の「Material」は、前作アルバム『THEE Futures』に収録された「アンブレラ」の相手の視点から描かれた楽曲で、小松自身の高校・大学時代の思い出が反映されています。
10曲目の「エメラルドの丘を越えて」は、小松が初めて本格的な作曲に挑戦した楽曲です。楽器選びに苦労し、デモ段階ではメロディとギターコードのみで構成されていました。この曲は2013年のライブで既に披露されています。
11曲目の「終わらないメロディーを歌いだしました。」は、3rdシングルであり、テレビアニメ『神様のいない日曜日』のエンディングテーマとして起用されました。
12曲目の「in the suite」は、「endless night」「walking in the dark」「怪獣」「I see world」の4曲からなるメドレー風の楽曲です。このうち「怪獣」は、2013年のライブで先行披露されました。

アルバムは初回限定盤と通常盤の2形態でリリースされ、初回限定盤には「ABC」のPVや、2013年のライブイベントのダイジェスト、イベントの模様を収録したDVDが付属しました。また、写真集やライブツアーの先行抽選シリアルナンバーも封入されました。

アルバムリリース後には、ライブツアー『MIKAKO KOMATSU 2nd LIVE TOUR〜in the suite〜』が開催され、各会場では会場限定シングル「波乗りグライダー」が販売されました。ツアー最終公演の模様を収録したBlu-ray/DVD『MIKAKO KOMATSU 2nd LIVE TOUR -in the suite-&MUSIC CLIPS』も発売されています。

『e'tuis』は、小松未可子の音楽的な探求心と表現力が詰まった、バラエティ豊かな作品です。

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