ETERNAL (清春のアルバム)

ETERNAL (清春のアルバム)

『ETERNAL』は、日本のロックシーンで活躍する歌手、清春がソロ名義で発表した通算11枚目のオリジナル・アルバムです。前作から実に4年という期間を経て届けられた本作は、彼が新たに所属したヤマハミュージックコミュニケーションズからの第一弾リリースとして位置づけられています。

概要

本作のサウンドコンセプトは非常にユニークで、全編にわたってベースレスのサウンドを基本としています。また、収録曲「鼓動」を除く大半の楽曲でドラムレスという、現代の音楽としては異例とも言えるアプローチが採用されています。この挑戦的な音作りが、アルバム全体の雰囲気や楽曲の世界観に独自の色を加えています。

当初、アルバムは2023年11月8日にリリースされる予定でした。しかし、収録曲の追加など新たな制作作業が必要となったため、発売日は同年11月29日へと一度延期されます。その後、音源制作の過程で予想以上の時間を要する作業工程が発生したことに加え、アーティスト自身の意向も踏まえ、さらなる再延期が決定。最終的に、2024年3月20日に正式なリリース日を迎えることとなりました。

メディア露出と先行配信

アルバムのリリース時期には、TBS系列で放送されている人気バラエティ番組『水曜日のダウンタウン』の企画が大きな注目を集めました。2024年3月13日と3月20日に放送された企画「清春の新曲 歌詞を書き起こせるまで脱出できない生活」では、出演者が清春の未発表曲の歌詞を聴き取り、脱出を目指すという内容が展開されました。この企画には清春本人も「ヒント松」として登場し、出演者を時に惑わせる役割を担いました。番組の放送終了後、企画内で課題曲として使用された楽曲「霧」が急遽デジタル先行配信され、話題となりました。

仕様

初回限定盤としてリリースされた形態は、特典としてBlu-rayディスクが付属し、スリーブケース仕様となっていました。

参加ミュージシャン

本作の制作には、清春自身の歌唱に加えて、様々な才能を持つミュージシャンが参加しています。主な参加者は以下の通りです。

DURAN: 全てのギターパートおよびエレキギターアレンジを担当。コーラスにも参加しています。
栗原健: 全てのサクソフォーンパートを担当。こちらもコーラスに参加しています。
辻コースケ: 全てのパーカッションパートを担当。コーラスにも名を連ねています。
智詠: スパニッシュギターの演奏で参加しています。
Katsuma: 唯一ドラムが使用されているM-16でドラムを担当しています。
加藤エレナ: ピアノ演奏で参加しています。
タブゾンビ: トランペット演奏で参加しています。
村中俊之: チェロ演奏で参加しています。
新良エツ子: コーラスとして参加しています。

これらのミュージシャンたちが、ベースレス・ドラムレスという独自のサウンドを構築する上で重要な役割を果たしています。

タイアップ

本作に収録されている楽曲のうち、以下の2曲にはタイアップが付いています。

鼓動: 2023年にメタバースゲーム『KENKA METAVERSE』のテーマソングとして使用されました。
* SAINT: 2025年公開予定の映画『田村悠人 ISOLATED』の主題歌に決定しています。

長年のキャリアを積み重ねてきた清春が、新たな環境で、そして挑戦的なサウンドメイクで作り上げた『ETERNAL』は、彼のアーティストとしての探求心を示す重要な作品と言えるでしょう。

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