EURIBOR

ユーリボー（Euribor）について

ユーリボー（Euribor）は、Euro Interbank Offered Rateの略称で、欧州マネー・マーケット協会（EMMI）によって発表される指標金利です。この金利は、ユーロ建ての金融商品が銀行間で取引される際の基準となり、金融市場における重要な指標の一つです。具体的には、欧州の主要な銀行31行が中央ヨーロッパ時間で午前11時に示すスポットレート（T+2）を元に算出されます。

ユーリボーは、1999年に導入されて以来、フランクフルトのFiborやパリのPibor、ヘルシンキのHelibor、マドリードのMiborなどの従来の金利指標に代わって利用されてきました。この指標の背景には、欧州の銀行間取引の透明性や効率性を高める狙いがあります。ユーリボーは、銀行間の短期金利を反映しているため、企業や個人の融資コスト、投資の判断にも大きな影響を与えます。

ユーリボーの種類と公表対象期間

ユーリボーは、ユーロが通貨であり、さまざまな公表対象期間（テナー）が定められています。現在、公表されているのは以下の7種類の金利です：

• - 1週間
• - 1か月
• - 3か月
• - 6か月
• - 9か月
• - 1年
• - 12か月

また、翌日物（オーバーナイト）金利はEoniaとして別途公表されています。これにより、ユーリボーは短期から長期にわたるさまざまな取引に適用可能な金利の指標として機能しています。

過去には、2013年10月末で廃止された公表対象期間として、3週間の金利や4、5、7、8、10、11か月の金利が存在しましたが、今ではこれらは利用されていません。また、米ドルに関しても、USD Euriborとして2012年4月から公表されていましたが、2013年9月からその公表は停止されています。この時期のUSD Euriborには、15種類の公表対象期間がありました。

計算と公表のプロセス

ユーリボーは、実際の取引を元に計算されるため、金融市場における実勢金利を反映しています。このため、ユーリボーの値は、経済環境や中央銀行の金融政策によって常に変動します。EMMIは、信頼性のあるデータを基に計算を行い、ユーリボーを公表しています。これには、透明性を持たせるために各銀行が提供する金利データが使用され、利益相反を防ぐための厳格なルールに基づいています。

ユーリボーの算出方法は、近年、金融市場の変化を受けて見直しが行われています。また、2015年以前は、欧州銀行連盟（EBF）がこの指標を算出していましたが、現在はEMMIがその役割を担っています。

結論

このように、ユーリボーは欧州の金融市場における重要な指標金利であり、多くの金融商品や契約の基準として 활용されています。これにより、個人や企業は適切な金利を把握し、効率的な資金調達を行えるようになります。ユーリボーは、今後も欧州経済の動向を見守る上で欠かせない指標となるでしょう。

参照元：Euribor-EBF（英語）

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