FAR: Lone Sails

ゲーム『FAR: Lone Sails』の紹介

『FAR: Lone Sails』（ファー ローン セイルズ）は、スイスのゲーム開発会社Okomotiveによって誕生した、独自のアートスタイルと没入感のあるストーリーが印象的なアクションアドベンチャーゲームです。この作品はかつて栄華を誇ったが、今は荒れ果て人影のない終末的な世界を舞台にしており、プレイヤーはその視覚的な魅力とともに、主人公の孤独な冒険を体験します。

ゲーム概要

物語の中でプレイヤーは、蒸気機関で動く車両の操縦士となり、干上がった海岸や文明の残骸が点在する廃墟を越えていきます。このゲームの特筆すべき点は、ストーリーがほとんど語られず、主人公の目的が明らかにされないことです。プレイヤーが自らの判断で冒険を進め、物語を探るスタイルが魅力です。ゲーム内には過度な説明が排除され、視覚的表現に重点をおいています。これにより、プレイヤーは世界観を自身の解釈で深めることができます。

この作品の誕生は、OkomotiveのメンバーであるDon Schmockerの卒業論文から始まりました。彼はチューリッヒ芸術大学の学生時代に、このゲームのコンセプトとアートスタイルを考案しました。プロトタイプを制作するために作曲家のJoel Schochと協力し、開発はMixtvisionを通じて進められました。Schmockerは、自身が影響を受けた作品として、テオ・ヤンセンの「ストランドビースト」、デヴィッド・リンチの『ストレイト・ストーリー』、ジョージ・ミラーの『マッドマックス』などを挙げています。

ゲームシステム

本作はサイドビューで描かれており、プレイ中は基本的に右方向へ進む設定です。プレイヤーは主人公を操作し、車両内部で燃料を補給したり、必要に応じて蒸気を噴出して性能を維持したりしながら進みます。車両には消火設備やロープが付いており、冒険の途中でゲームの進行に応じて帆を追加したり、壊れた部分の修理用溶接設備をアップグレードすることも可能です。

しかし、時には行き止まりに遭遇することもあります。そういった場面では、プレイヤーは車両から降りて周囲を探検し、パズル要素に取り組みます。この探求心がプレイヤーにさまざまな問題解決を促し、冒険の醍醐味を引き立たせます。

受賞歴

『FAR: Lone Sails』は、その革新的なデザインとゲーム性から、多くの賞にノミネートされ、受賞を果たしています。2015年にはZHDK Förderpreis BA Designを受賞し、以降も数々の賞にノミネートされました。2016年にはLudiciousでOutstanding Talent Awardを受賞し、Unity AwardsにおいてもBest student projectを受賞しました。さらに、2019年にはSwiss Game AwardsでのAudience Choice Awardを受賞するなど、その実力は多くのプレイヤーと審査員から認められています。

このように、ゲーム『FAR: Lone Sails』は、独特な世界観やプレイスタイル、そして印象的なアートと音楽によって、多くの評価を受ける作品となっています。プレイヤーは、自らのペースでこの静寂な終末の旅を進めることができるため、他のゲームとは異なる体験を楽しむことができます。

公式サイトや関連リンクを訪れることで、さらに詳細な情報や先行プレイの映像をチェックすることができるでしょう。

もう一度検索