FCプリシュティナ

FCプリシュティナ：コソボを代表する名門サッカークラブ

FCプリシュティナ（Football Club Prishtina）は、コソボの首都プリシュティナを本拠地とする、コソボを代表するサッカークラブです。その歴史は長く、コソボのサッカー史と深く結びついています。

歴史

クラブの起源は、1922年に創設されたKFコソヴァ（Kosova）に遡ります。コソヴァはコソボ初のサッカークラブであり、そのユニフォームカラーは青でした。その後、1926年にはKFバシュキミ（Bashkimi）がプリシュティナで創設され、第二次世界大戦中も活動を継続。1945年にはコソボリーグで初優勝、翌1946年には2連覇を達成しました。

1947年、コソヴァとバシュキミは合併し、KFプロレテル（Proleter）が誕生。1948-49シーズンにはKFイェディンストヴォ（Jedinstvo）に改称しました。1951年には現在のホームスタジアムであるStadiumi i Qytetitの建設が始まり、1953年5月17日に開場しています。1951年、イェディンストヴォはフシェ・コソヴァのKFジェレズニチャリ（Zhelezniçari）とプリシュティナのKFブラトストヴォ（Bratstvo）と合併し、KFコソヴァに改称。そして1956年7月15日、現在のクラブ名であるFCプリシュティナ（KFプリシュティナ）に改称されました。

1981年3月にはベラ・パルフィが監督に就任。1982-83シーズンにはユーゴスラビア・セカンドリーグ（東部）で優勝し、クラブ史上初のユーゴスラビア・プルヴァ・リーガ昇格を果たしました。これは、1922年のクラブ創設から60年、1961-62シーズンのユーゴスラビア・セカンドリーグ参戦から20年後の快挙でした。プルヴァリーガ初挑戦となった1983-84シーズンには、ミトローパ・カップにも出場。1984年には、クラブからファディル・ヴォクリとゾラン・バトゥロビッチがユーゴスラビア代表に選出されています。

1991年、ユーゴスラビア社会主義連邦共和国の崩壊に伴い、コソボサッカー連盟はユーゴスラビアサッカー連盟から独立。コソボ・ファーストリーグは、ユーゴスラビアの下位リーグからコソボの独立した最上位リーグ（コソボ・スーペルリーガ）となりました。プリシュティナは、最初の1991-92シーズンを見事に制覇。1998年1月にコソボ紛争の影響でリーグ戦が中断されるまでの間に、リーグ優勝3回、カップ優勝2回、スーパーカップ優勝2回を記録しました。コソボ紛争後、1991年にスタジアムを占拠されて以来8年ぶりにホームスタジアムに戻り、スーペルリーガ再開後最初の1999-2000シーズンで4回目の優勝を飾っています。

タイトル

FCプリシュティナは、コソボ国内外で数多くのタイトルを獲得しています。

コソボ

ライファイゼン・スーペルリーガ：11回 (1991-92, 1995-96, 1996-97, 1999-00, 2000-01, 2003-04, 2007-08, 2008-09, 2011-12, 2012-13, 2020-21)
クパ・エ・コソヴァス：8回 (1993-94, 1994-95, 2005-06, 2012–13, 2015-16, 2017-18, 2019-20, 2022-23)
スーペルクパ・エ・コソヴァス：10回 (1994-95, 1995-96, 2000-01, 2003-04, 2005-06, 2007-08, 2008-09, 2012-13, 2015-16, 2019-20)

ユーゴスラビア

ユーゴスラビア・セカンドリーグ：1回 (1982-83)

コソボ・ファーストリーグ

9回 (1945, 1946, 1947-48, 1951, 1953-54, 1958-59, 1960-61, 1976-77, 1978-79)

歴代所属選手

数多くの名選手がFCプリシュティナに在籍しました。

ベスニク・ハシ (1992-1993)
ドラゴスラヴ・イェヴリッチ (1992-1993)
ヨヴァン・タナシイェヴィッチ (1994-1997)

FCプリシュティナは、コソボのサッカー史において重要な役割を果たしてきたクラブであり、これからもその輝かしい歴史を紡いでいくことでしょう。

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