FI (特許)

FI（エフアイ）について

FI（File Index）は、日本国特許庁が設けた独自の特許文献分類システムであり、国際特許分類（IPC）をさらに細分化したものです。知的財産権の重要性が増す中で、特許文献の検索効率を向上させることを目的としています。FIは、主に日本特有の技術領域や進んだ技術分野の特許調査をより効率的に行うために開発されました。

背景と目的

日本では1980年から国際的に合意されたIPCが特許文献の分類基準として使用されています。しかし、日本独自の技術分野においては、IPCの一分類に多数の特許文献が集中し、検索が困難となる問題が発生します。こうした状況を改善するため、日本特許庁はIPCを細分化し、FIを作成しました。この結果、FIは約19万項目に達し、IPCの約7万項目を大きく上回る分類体系となっています。これにより、特許文献調査がより効率的に行えるようになりました。

FIの構成

FIは、国際特許分類の4版を基にして作られており、特許文献の分類には以下のような要素が含まれます:
- 展開記号: 3桁の数字で成り立った記号
- 分冊識別記号: 1桁のアルファベットからなる記号
これらはIPC、展開記号、分冊識別記号によって詳細に分類され、例えば「A21D2/04」がIPC、また「B31B1/00 301」がIPCと展開記号を組み合わせたものとして表示されます。これらの記号の間は、空白やカンマ、および＠で区切られます。さらに、FIは概に半年ごとに見直しが行われ、新旧の分類が追加されています。ただし、発行された文献自体は修正されることはありません。

例

• - IPC: A21D2/04
• - IPC + 展開記号: B31B1/00 301
• - IPC + 分冊識別記号: B01D53/02 B
• - IPC + 展開記号 + 分冊識別記号: C04B35/58 104 B

関連項目

FIの体系は、Fタームやその他の分類システムとの関連性もあるため、他の分類法との相互理解が重要です。特に、欧州特許庁によるECLAという似たような分類システムが存在し、2012年に合意された共同特許分類（CPC）も、FIと同様にIPCを基にした分類体系です。

まとめ

FIは日本の特許分野において特に重要な役割を果たしています。その目的は、特許文献の検索をより効率的にし、技術の進歩をサポートすることです。日本特許庁が設けたこの独自の分類体系は、特許文献を分類し、それにより研究者や技術者がより迅速に情報を得ることを可能にしています。FIは、日本国内における特許文献検索の効率を向上させるために非常に重要な存在となっています。

もう一度検索