FKジェリェズニチャル・サラエヴォ

FKジェリェズニチャル・サラエヴォ：ボスニアの鉄道員から生まれた名門サッカークラブ

FKジェリェズニチャル・サラエヴォは、ボスニア・ヘルツェゴビナの首都サラエヴォを本拠地とする、プレミイェル・リーガ所属のプロサッカークラブです。1921年、鉄道従業員によって「RSDジェリェズニチャル」として創設され、その名「ジェリェズニチャル」は鉄道員を意味します。クラブはサッカー部門以外にも11の部門を持つ総合スポーツクラブ「SDジェリェズニチャル」の一部であり、「ジェリョ」やチームカラーから「プラヴィ（青）」の愛称で親しまれています。

歴史と実績

クラブは1947年にユーゴスラビアリーグに参加。1972年にはリーグ優勝を果たし、1部リーグには34シーズンに渡って在籍しました。これはボスニア・ヘルツェゴビナのクラブとしてはFKサラエヴォに次ぐ記録です。ヨーロッパの舞台でも実績を残しており、特にイビチャ・オシム監督が率いた1984-85シーズンのUEFAカップでは準決勝に進出。国際サッカー歴史統計連盟（IFFHS）による20世紀ヨーロッパのクラブランキングでは、ボスニア・ヘルツェゴビナのクラブとして最上位の110位にランクインしています。

ヴィエチティ・デルビ

FKサラエヴォとの対戦は「ヴィエチティ・デルビ（永遠のダービー）」と呼ばれ、ボスニア・ヘルツェゴビナで最も注目を集める試合の一つです。両チームのサポーターは熱狂的であり、街全体がダービーの雰囲気に包まれます。

スタディオン・グルバヴィツァ

ホームスタジアムはスタディオン・グルバヴィツァ。1953年に開場し、24,000人を収容可能です。スタジアムのあるグルバヴィツァ地区はサラエヴォ郊外に位置し、ボスニア紛争時には激戦地となりました。紛争終結後、スタジアムは再開され、地域の復興のシンボルとなっています。

タイトル

ユーゴスラビアリーグ: 1回 (1971-72)
ボスニア・ヘルツェゴビナリーグ: 6回 (1997-98, 2000-01, 2001-02, 2009-10, 2011-12, 2012-13)
ボスニア・ヘルツェゴビナカップ: 6回 (1999-00, 2000-01, 2002-03, 2010-11, 2011-12, 2017-18)
ボスニア・ヘルツェゴビナスーパーカップ: 3回 (1998, 2000, 2001)

著名な選手・監督

数々の名選手・監督がFKジェリェズニチャル・サラエヴォに在籍しました。

イビチャ・オシム: 選手、監督としてクラブに貢献。日本代表監督としても知られています。
アマル・オシム: イビチャ・オシムの息子。選手、監督として複数回のリーグ優勝を果たしました。
メフメド・バジダレヴィッチ: ユーゴスラビア代表としても活躍した名MF。
エディン・ジェコ: ボスニア・ヘルツェゴビナ代表の世界的ストライカー。

FKジェリェズニチャル・サラエヴォは、ボスニア・ヘルツェゴビナのサッカー史に名を刻むクラブであり、これからも多くのファンに愛され、新たな歴史を刻んでいくことでしょう。

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