FNS番組対抗NG大賞

FNS番組対抗NG大賞

概要

FNS番組対抗NG大賞は、1986年から2000年までの約15年間にわたって放送されたフジテレビ系列の特別番組である。この番組は、過去に放送された様々なテレビ番組から集めたNGシーンやハプニングの瞬間を特集し、視聴者に笑いや感動を提供する内容となっていた。

番組の起源

この番組の始まりは、1986年11月25日に放送された『おはよう!ナイスデイ』での一幕に遡る。当時の司会者桑原征平が、報道センターにいる露木茂アナウンサーに呼びかけた際、音声トラブルが発生。露木は周囲のスタッフと談笑し、彼の姿が放送されるという予期せぬ出来事が起こった。このハプニングを見たスタッフは、「このような瞬間を別の形で楽しませることができないか」と考え、NGシーンを特集する番組が生まれることとなった。

番組の特徴

FNS番組対抗NG大賞は、改編期に合わせて年に数回、過去半年間に放送された番組の中から特に面白いNGシーンを集め、大賞を決定する形式で行われた。全体を通して、出演者はNGシーン発生後に様々なフォローや突っ込みを加え、現場の雰囲気を明るくする工夫が施されていた。また、「NG」という用語も広く知られるようになり、一般視聴者にも親しまれる言葉となっていった。

この番組は視覚演出や軽妙なナレーションで知られ、みのもんたのナレーションが印象的であった。彼の存在感と個性豊かな語り口は、番組にさらなる魅力を加えていた。視聴者に応じてOKとNGのシーンを比較しながら放映し、エフェクトを使ったテロップや演出が残念な出来事を笑いに変える手法として採用されていた。

放送履歴

番組は1986年から1990年までに数回放送され、1990年から2000年までの第2期には新たなスタイルで形を変えつつ放送が続けられた。毎回副司会にはフジテレビの女性アナウンサーが起用され、多数の著名人や芸能人が審査員として参加した。特に寺島純子が審査委員長を務め、各回のグランプリを選定する重要な役割を果たした。

番組の終わりとその後

2000年12月には一度最終回を迎え、14年間の傑作NG集が放送された。その後、2001年に特別編が放送されたほか、番組のテーマを引き継ぐ形での様々な特別企画が放送された。例えば、草彅剛が司会を務めた「がんばった大賞」や、NG特集が組まれた他の特番などが挙げられる。

影響

FNS番組対抗NG大賞は、テレビ番組制作の新たな視点を開くきっかけとなり、今後の放送において失敗を笑いに変える文化を根付かせることに寄与した。その後のテレビ番組でも、NGシーンを特集するスタイルが広がり、視聴者に愛されるコンテンツとなっていった。

この番組は、誤りやハプニングを笑って受け入れる姿勢が視聴者との距離を縮め、多くの人々に親しまれる存在となった。

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