FNS1億2,000万人のクイズ王決定戦!

FNS1億2,000万人のクイズ王決定戦！

『FNS1億2,000万人のクイズ王決定戦！』は、1990年から1994年までフジテレビ系列で放送されたクイズ番組です。当初は「FNS1億2,000万人のクイズ王決定戦！」というタイトルでしたが、第7回からは『FNS1億2,500万人のクイズ王決定戦！』と改題されました。

概要

1990年代前半のクイズブームの中、日本テレビの『アメリカ横断ウルトラクイズ』、TBSの『史上最強のクイズ王決定戦』と並ぶ大型クイズ番組として企画されました。主に半年に一度開催され、知識量を問うだけでなく、バラエティ色も濃い内容でした。司会者が問題の推理に走るなど、型破りな展開も多く見られました。

『史上最強』では優勝経験者以外の出場者の扱いは小さかったのに対し、この番組では出場者のプロフィール紹介や司会者との掛け合い、ナレーションによるツッコミなど、出場者一人ひとりの個性を引き出す演出が多く、アイドル的人気を博す出場者も現れました。出身大学や偏差値、予選成績などをクローズアップした演出も、出場者のクイズの強さをアピールするのに効果的でした。

上位入賞者は常連がほとんどでしたが、中には中学生や高校生など、他のクイズ番組ではあまり見られない参加者もいました。

「あらゆる問題に答えてこそのクイズ王」というキャッチフレーズが番組の代名詞となり、文系・理系・芸術系など幅広いジャンルへの知識が問われる「5ジャンル制覇!早押しクイズ」は、番組の名物となりました。

問題の傾向としては、従来のクイズの定番にとらわれず、専門的かつ高度な問題、特に芸能・音楽・スポーツ・生活系からの出題が多く見られました。比較的簡単な問題や得意ジャンルの問題で答えられない出場者が司会者に嘲笑されるシーンもよく見られました。また、正確な数値やフルネーム、画像付きなど、従来のクイズ対策の盲点をついた問題や、ウケ狙いの奇問も多く、番組の個性となりました。

本選収録はすべてフジテレビで行われましたが、失格者は決勝ラウンドを除き強制退場となり、次ラウンド以降を観戦することは許されませんでした。

予選風景も放送されることが多く、本選出場経験のない出場者が「グランドチャンピオン大会」に招待されるなど、『ウルトラクイズ』に近いお祭り的な雰囲気もありました。

毎年秋の大会は『ウルトラクイズ』の開催時期と重なっており、『ウルトラクイズ』の予選参加を理由に本選出場を辞退する人もいました。

予選

全国各地の会場で、同一問題の筆記クイズが一斉に行われました。第1回から第5回までは、フジテレビアナウンサーの境鶴丸が読み上げで出題しました。地区ごとの合格ではなく、合格点以上の点数を取った全国成績の上位者が本選に進出しました。

本選で実施された主なクイズ

一人必答クイズ: 予選の成績順に一列に並び、順番に問題に答える形式。不正解の場合、最後尾に並び直すか即失格となるルールがありました。
〇〇人一斉早押しクイズ: 大人数で一斉に行う早押しクイズ。
30秒!!対決クイズ: 1対1で行う対戦形式のクイズ。30秒間に6問出題され、正解数の多い方が勝ち抜け。
5ジャンル制覇早押しクイズ: 社会、文学歴史、科学、芸能音楽、スポーツの中から選択されたジャンルの問題を出題。5ジャンル全て制覇すれば勝ち抜け。
筆答&口答クイズ: 決勝戦で行われるクイズ。答えを書いた後、その答えを読み上げる形式。書いた答えと読み上げが一致しない場合は不正解。

歴代優勝者

第1回：布川尚之
第2回：永田喜彰
第3回：根岸潤
第4回：永田喜彰
第5回：石井誠郎
第6回：西村好弘
第7回：門田雅志

主な出演者

司会：逸見政孝、城ヶ崎祐子、福井謙二、中井美穂、上岡龍太郎、榊原郁恵
出題：境鶴丸、福原直英、中井美穂
ナレーター：小林克也、デーモン小暮、福原直英

関連書籍

クイズ王 FNS1億2,000万人のクイズ王決定戦!編 （扶桑社、1992年）
* クイズ王II FNS1億2,500万人のクイズ王決定戦!編 （扶桑社、1994年）

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