FREEDOM (globeの曲)

FREEDOMについて

「FREEDOM」は、1996年3月27日にavex globeからリリースされた、音楽ユニットglobeの5枚目のシングルです。この曲は、彼らのデビューアルバム『globe』のリードシングルとして発売されました。当時、日本の音楽シーンにおいて、圧倒的に記録的な売上を達成したことでも注目を集めました。

制作の背景

楽曲は、まったく無の状態から制作が始まりました。音楽プロデューサーの小室哲哉がピアノに手を触れた瞬間、何かが閃き、曲のフレーズが次々と浮かび上がったといいます。その反面、バックトラックの音のピッチ調整には3日間を費やし、プログラマーが「どこがどう違うのかわからない！」と投げやりになる場面もあったそうです。このように、制作過程は困難を伴うものでしたが、それでも最終的にはロック調にアレンジされました。

当初、ダンスミュージックとしての方向性も検討されたものの、最終的にはロックのエッセンスが色濃く反映されています。この曲は聞く人に対し、コード進行やメロディーライン、歌詞内容が一度聴いただけでは把握できない不思議さを持ちながらも、心地良い印象を与えるものとなっています。これが日本の音楽のトレンドに見事にフィットし、広く受け入れられる要因となりました。

ラップ詞の制作

ラップのパートはマーク・パンサーが担当しましたが、彼は小室から「甘い雰囲気の一人称で書いて欲しい」と指示を受けました。初めに書いたアプローチは内容が重すぎたためにボツにされましたが、スタジオでの合宿中に一気に書き上げた詩が採用されました。パンサーはその後、「この日本語が書けた自分にも感動した」と振り返っています。この制作プロセスは、音楽全体のバランスをとるために必要な試みであり、堅くなりがちな内容は小室が手がけたことで、楽曲のプロテストソングとしての側面を軽減しています。

歌詞の社会性

2015年にリリースされたセルフリプロダクト・アルバム『Remode 1』に際し、小室は「当時の『FREEDOM』は社会性を持った歌詞で、マイナーコードが使われているため、今聞くと少し重たく感じることがある」と述べています。このように、楽曲には当時の社会情勢に対するメッセージが込められていますが、同時に聴き手に寄り添う雰囲気も持ち合わせているのが特徴です。

収録曲とアルバム

『FREEDOM』には、ラジオエディット版やエクステンデッドミックス、テレビ用ミックスといったバージョンも収録されており、さらにはCMソングとしても使用されました。この楽曲は、アルバム『FREEDOM』やその後のコンピレーションアルバムの収録曲としても名を連ねています。特に、2015年12月16日にリリースされたコンピレーションアルバム『#globe20th -SPECIAL COVER BEST-』にもそのカバーが収録されています。

「FREEDOM」は、音楽だけでなく、当時の文化や社会情勢とも深く結びついた一曲と言えるでしょう。

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