FUN Greatest Hits of 90's

『FUN Greatest Hits of 90's』は、ソニー・ミュージックダイレクトの前身であるBMG JAPANが2006年3月1日に発売した、90年代J-POPを代表する楽曲を集めたコンピレーションアルバムです。CD5枚組、全80曲という大ボリュームで、当時を彩った数々のヒット曲が収録されています。

このアルバムの特徴は、複数のレコード会社からの楽曲を収録している点にあります。DISC1とDISC2はBeing所属アーティストの楽曲、DISC3はBMG JAPAN、DISC4はSony Music、そしてDISC5はWarner Musicと、当時を代表するメジャーレーベルの楽曲がバランス良く収録されています。これにより、特定のレーベルに偏ることなく、多様なアーティスト、多様な音楽性に触れることができる点が魅力です。

収録アーティストは、90年代から2000年代初頭にかけて活躍した、多くの国民的アーティストが名を連ねています。当時を知る世代にとっては、懐かしさと感動を呼び覚ます、まさにタイムカプセルのような作品と言えるでしょう。また、その後の世代にとっては、日本の音楽史における重要な時代を垣間見ることができる、貴重な資料としての価値も持っています。

さらに、『FUN Greatest Hits of 90's』は、その販売方法においても特徴があります。一般的なCDショップでの販売に加え、テレビ通販番組を通じて販売されていた点です。 『saQwa style（デジタルダイレクト）』『てれとshop（テレビ東京）』『ワールドコレクションゴールド（毎日放送）』『おおきにGoodチョイス!（ABCテレビ）』『王様のブランチ（TBS）』『なるほど!（毎日放送）』など、様々な番組で取り上げられ、幅広い層に認知されました。これらの番組を通して購入された方も多く、当時のテレビ通販番組の隆盛を知る上で、重要な事例の一つと言えるでしょう。

『FUN Greatest Hits of 90's』は、単なるコンピレーションアルバムではなく、90年代J-POPシーンの縮図であり、そして、テレビ通販という当時の販売形態を知る上で、貴重な歴史的資料でもあります。現在では入手困難なアルバムとなっているため、当時の音楽を懐かしむ人、日本の音楽史に興味のある人にとって、非常に価値のある一枚と言えるでしょう。Sony Music Shopなどでも、かつては販売されていたようです。

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