Face ID

Face ID

Face IDは、Appleが開発した高度な顔認証システムです。iPhone Xで初めて搭載され、Touch IDに代わる生体認証として、デバイスのロック解除や、App Store、Apple Payなどの認証に利用されています。

概要

Face IDは、30,000以上の目に見えない赤外線ドットを顔に照射し、そのパターンを赤外線カメラで読み取ります。これにより、顔の凹凸などの深度情報を取得し、3D顔モデルを構築します。この3Dモデルと登録された顔情報を照合することで、個人を識別します。このシステムはTrueDepthカメラと呼ばれ、高精度な認証を実現しています。

Appleによれば、Face IDの他人による誤認識率は100万分の1程度と非常に低いですが、双子の場合は誤認識の可能性が高まります。また、セキュリティのため、再起動後や48時間以上ロック解除していない場合、またはiPhoneの側面ボタンを5回押した場合は、パスコードによる認証が必要となります。iOS 12以降では、2つの異なる容姿を登録できるようになりました。

作成された顔データは、A11以降のSecure Enclaveに暗号化されて安全に保管され、クラウドに送信されることはありません。また、Face IDは、ユーザーが目を閉じている場合や、カメラから視線を逸らしている場合には機能しないように設計されており、不正なアクセスを防ぎます（この機能は設定で無効にすることも可能です）。

認証時の制限

双子

Face IDは、遺伝的に非常に近い双子の識別が難しい場合があります。ただし、13歳以上の双子においては、誤判定が起こる可能性は低いとされています。

マスク

COVID-19パンデミック以降、マスクを着用する機会が増えましたが、初期のFace IDはマスク着用時の認証に対応していませんでした。しかし、iOS 14.5では、Apple Watchを併用することで、マスクを着用した状態でもFace IDによるロック解除が可能になりました。Apple Watchが認証デバイスとして機能し、iPhoneのロックを解除します。

さらに、iOS 15.4では、iPhone 12以降の機種において、マスク着用時でも目の周りの情報のみでFace ID認証が الكاملに行えるようになりました。これにより、Apple Payの利用時など、あらゆる場面でFace IDが利用できるようになりました。

搭載ハードウェア

Face IDは、以下のiPhoneおよびiPad Proモデルに搭載されています。

iPhone

iPhone X
iPhone XR
iPhone XS/XS Max
iPhone 11
iPhone 11 Pro/11 Pro Max
iPhone 12/12 mini
iPhone 12 Pro/12 Pro Max
iPhone 13/13 mini
iPhone 13 Pro/13 Pro Max
iPhone 14/14 Plus
iPhone 14 Pro/14 Pro Max
iPhone 15/15 Plus
iPhone 15 Pro/15 Pro Max
iPhone 16/16 Plus
iPhone 16 Pro/16 Pro Max
iPhone 16e

iPad

iPad Pro 11インチ (第1世代)
iPad Pro 11インチ (第2世代)
iPad Pro 11インチ (第3世代)
iPad Pro 11インチ (第4世代)
iPad Pro 12.9インチ (第3世代)
iPad Pro 12.9インチ (第4世代)
iPad Pro 12.9インチ (第5世代)
iPad Pro 12.9インチ (第6世代)

関連項目

Touch ID
Optic ID

外部リンク

* Apple公式サイト

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