Fediverse

Fediverseとは



Fediverse（フェディバース）は、「federation（連合）」と「universe（世界）」を組み合わせた言葉で、SNSやミニブログ、ブログを含む、独立したサーバー群のネットワークを指します。このネットワークは、ユーザーが複数のサーバーのアカウントを持ちつつ、異なるサーバー間で相互に通信できることが特徴です。具体的には、オープン標準の通信プロトコルを利用して、各サーバー上のソフトウェアが連携します。

ユーザーは、テキストや画像、音声、動画などを投稿したり、他のユーザーの投稿をフォローすることで、さまざまな情報を共有できます。また、公開範囲を設定したり、カレンダーやアドレス帳を共同で編集する機能もあり、柔軟なコミュニケーションが促進されるプラットフォームです。

歴史的な背景



Fediverseの起源は、2008年にエヴァン・プロドロモウが設立したSNS、identi.caにさかのぼります。彼はその基盤となるソフトウェアStatusNetをAGPLライセンスの下で公開しました。この時期には、identi.ca以外に個人利用向けのサーバーしか存在していませんでしたが、2011年頃から、StatusNetの派生版であるGNU Socialなど、複数のプラットフォームが誕生しました。

この流れの中で、Friendica、Hubzilla、Mastodon、Pleromaなどの新たなソフトウェアも登場し、いわゆるFediverseの拡大が進みました。また、2018年にはW3Cが標準化を目的としたActivityPubというプロトコルを発表し、このプロトコルがFediverseの中で一般的に使用されるようになりました。現在、ActivityPubをサポートするプラットフォームは増え続けています。

通信プロトコルとソフトウェア



Fediverseでは、複数のオープン標準の通信プロトコルが利用されています。代表的なものには以下が含まれます：


これらのプロトコルに基づいたソフトウェアも多様で、多くはFLOSS（自由・オープンソースソフトウェア）です。例えば、MastodonやPleromaなどはTwitterに似た機能を持つマイクロブログプラットフォームであり、FriendicaやHubzillaは、より伝統的なSNSの機能を提供しています。こうした多様性がFediverseの魅力の一環です。

統計とモニタリング



Fediverseの成長を追うための統計情報を提供するサイトもいくつか存在します。たとえば、fediverse.networkやthe-federation.infoなどがあります。これらのサイトはNodeInfoプロトコルに基づいて、各サーバーの使用統計を公開していますが、記録の正確性には限界があるため注意が必要です。NodeInfoが未対応のソフトウェアや、外部プラットフォームの情報が混在することがあります。

まとめ



Fediverseは、個々のサーバーが独立性を保ちながらも繋がっている新しいタイプのSNSであり、ユーザーが自由にコミュニケーションを楽しむための多様なプラットフォームが揃っています。今後もその発展が期待される分野です。

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