Flapper (小泉今日子のアルバム)

アルバム『FLAPPER－KYOKO Ⅶ－』の魅力

『FLAPPER－KYOKO Ⅶ－』は、1985年7月5日にビクター音楽産業からリリースされた、小泉今日子の7枚目のオリジナルアルバムです。このアルバムは、アイドルとしての絶頂期にある彼女の音楽的な進化と、多様な作曲者による楽曲が光る一枚です。

アルバムの概要

このアルバムは、全11曲が収録され、その全ての楽曲が異なる作曲家によって書かれています。この点が本作の大きな特徴であり、広範な音楽スタイルを堪能できるセールスポイントとも言えます。特に、7月という季節を意識しているため、夏を感じさせる明るい曲調が多いのが印象的です。

タイトル「FLAPPER」は、短いスカートを穿き、自由奔放に生きる若い女性を表す言葉であると同時に、飛ぶことがやや苦手な若鳥や、動き回る様子を示す意味も含まれています。特に、若い世代の女性たちに共鳴するメッセージが込められているとも考えられます。

ジャケットのロゴは「FLAPPER」と全て大文字表記されているものの、アルバム自体や収録曲タイトルには「Flapper」という表記が用いられています。このデザインの違いも、ファンの間でさまざまな解釈を呼んでいる要素の一つかもしれません。

収録曲とその内容

このアルバムには、ヒットシングル「常夏娘」が収められており、シングルバージョンとはいくつかのアレンジが施されています。具体的には、イントロやエンディング部分に波音のサウンドエフェクトやコーラスが追加され、リスナーに新たな体験を提供しています。また、B-5トラック「Someday」は小泉の別名義である美夏夜が作詞を手掛けたものであり、彼女の多面的な才能を示しています。

アルバムは後に『Flapper+3』として再リリースされ、初めてCD化された楽曲やボーナストラックも追加されました。これにより、ファンにとってより特別なコレクターアイテムとなっています。2008年5月21日のリリースでは、前述のボーナストラックを含む全曲がデジタルリマスターされ、紙ジャケット仕様という形で提供されました。

各楽曲の紹介

アルバムのタイトル曲「Flapper」は、新たなスタイルを模索する彼女のエッセンスを感じさせるもので、力強いメッセージを伝えています。「ウインク・キラー」は、1985年のT-SQUAREのアルバムに収録されていた楽曲のリメイクで、女性の視点から描かれた歌詞が印象的です。また「Telephone」や「素直じゃなくって御免」、「純愛」など、様々な人間関係や心の葛藤をテーマにした楽曲が収められています。

このように、『FLAPPER－KYOKO Ⅶ－』は、ただのアイドルアルバムに留まらず、多彩な楽曲とその背景に広がる深いストーリーが特徴的です。小泉今日子の魅力を存分に感じることができるこの一枚は、多くのリスナーに愛され続けることでしょう。アルバムの内容を通じて、1980年代の人気アイドル文化と音楽シーンを再体験することができます。

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