Genic

アルバム『_genic』について

安室奈美恵の12枚目のオリジナルアルバム『_genic』は、2015年6月10日にリリースされました。この作品は、彼女にとって最後のスタジオアルバムであり、2017年の誕生日（9月20日）をもって引退を表明したため、特別な意味を持つ作品となっています。

『_genic』は、前作『FEEL』から約2年ぶりに登場したアルバムで、CD+DVD、CD+Blu-ray、CDの三つの形態で販売されました。全ての収録曲が未発表の新曲で構成されていることが大きな特徴です。タイトルの「genic」は、通常の意味である「遺伝子の」に加え、「〜に適した」「〜向きの」といったニュアンスも持っています。制作側は、タイトルの前に付けられたアンダースコア「_」を通じて、リスナーに自由な想像を促す意図を示しています。

このアルバムでは、過去の1980年代や1990年代のダンスビート、R&Bの要素を取り入れつつ、最新のダンスビートと融合させた楽曲が揃っています。例えば、アルバムの中でも際立ったバラード曲「Anything」や、ダンスナンバーの「Stranger」、さらに自身初のバースデーソングである「Birthday」などが収録されています。また、初音ミクをフィーチャーした「B Who I Want 2 B」は、当初その正体が不明だった楽曲が発売日前日になって明かされるという驚きもありました。

さらに、特別なトラックとしてプロデューサーのデヴィッド・ゲッタとのコラボで「What I Did For Love」も収録されています。この楽曲は、デヴィッド・ゲッタのアルバム『LISTEN』の中に含まれるもので、彼にとって特に思い入れの強い曲です。安室奈美恵とデヴィッド・ゲッタのコラボレーションが正式に実現したのは、本アルバムが初めてとなります。

収録曲の中で英語詞が多く含まれており、全編日本語詞のライナーノーツも付属しています。これにより、聴き手が歌詞を理解しやすくなっています。また、DVD及びBlu-rayには新曲に対するミュージックビデオが収録されており、「Golden Touch」のビデオは特にインタラクティブな体験ができるものとして注目されました。さらに、「Anything」 のGoogle Chrome版ミュージックビデオという新たな試みも行われており、世界初の試みとして話題を呼びました。

初回限定盤は型抜きデジパック仕様となっており、購入者には特典のポスターが配布されました。累計出荷枚数は33.4万枚、売上は25.5万枚に達しており、安室奈美恵のキャリアの中でも重要な位置を占めるアルバムです。

最後に、このアルバムには安室奈美恵の音楽キャリアを象徴するような13曲が詰まっており、彼女の魅力と才能を余すところなく表現しています。音楽ファンや安室奈美恵を応援してきた人々にとって、特別な意味を持つアルバムと言えるでしょう。

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