GIRLIE

aiko インディーズ時代の貴重な一枚『GIRLIE』

1998年5月30日、シンガーソングライターaikoのインディーズ時代を彩る2枚目のミニアルバム『GIRLIE』（ガーリー）がリリースされました。現在では入手困難な廃盤作品となっているため、aikoファンの間では伝説的な存在感を持ち、高い人気を誇っています。

全9曲収録されている本作には、後にメジャーデビュー後も繰り返しリリースされた楽曲が複数含まれており、初期aikoの音楽性を知る上で非常に重要な作品と言えるでしょう。

特に注目すべきは、表題曲を含む全7曲の他に、CDパッケージや歌詞カードに歌詞が記載されていない2曲が存在することです。これらの楽曲は、過去にインディーズ取扱店の店頭やオフィシャルファンクラブ限定で販売されていましたが、現在は既に市場から姿を消しています。これらの幻の楽曲の存在が、『GIRLIE』の希少価値をさらに高めていると言えるでしょう。

収録されている楽曲は、aikoの持ち味である繊細な歌声と、飾らない歌詞が魅力的なものばかりです。代表的な楽曲をいくつか紹介しましょう。

「ハチミツ」: 本作に収録された後、メジャー17thシングル「三国駅」のカップリングとして再収録され、幅広いリスナーに親しまれる楽曲となりました。
「ロージー」: メジャー8thシングルとしてリリースされ、メジャー3rdアルバム『夏服』にも収録された代表曲の一つです。
「イジワルな天使よ 世界を笑え！」: メジャー1stアルバム『小さな丸い好日』にも収録されており、初期aikoの代表的な楽曲として人気を博しています。
「れんげ畑」: 本作では1番のみが収録されています。よみうりテレビ系『まっすぐにいこう。』のエンディングテーマとしてアレンジバージョンが使用され、フルバージョンはベストアルバム『まとめI』で初めて収録されました。

そして、アルバムの構成にも注目です。全9曲中、1曲は「ブランク」と題された無音のトラックが配置されています。この意図的な無音トラックは、aikoの音楽性、そしてこのアルバム全体のコンセプトをより深く考えるきっかけを与えてくれます。

『GIRLIE』は、aikoの初期作品の中でも特に貴重な存在です。入手困難な作品ではありますが、その音楽性に触れることで、aikoのアーティストとしての歩み、そして彼女の音楽的ルーツをより深く理解することができるでしょう。もし、このアルバムを手に入れる機会があれば、ぜひじっくりと聴き込んでみてください。初期aikoの魅力が凝縮された、まさに隠れた名盤と言えるでしょう。

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