GUN-KATANA（銃刀） ―Non-Human-Killer―

『GUN-KATANA（銃刀）-Non-Human-Killer』の世界

『GUN-KATANA（銃刀）-Non-Human-Killer』は、Black Cycブランドより2007年8月31日に発売されたアダルトゲームです。本作の最大の特徴は、アダルトゲームとしては初のFPSアクションを取り入れた点にあります。プレイヤーは、オーソドックスなアドベンチャーパートと、迫力あるFPSアクションパートを交互に体験しながら、物語を進めていきます。

ゲームシステム

ゲームは、物語を読み進めるアドベンチャーパートと、銃撃戦を繰り広げるFPSパートの二つを軸に構成されています。

FPSパートでは、背景は3Dで描かれる一方、敵キャラクターはビルボード処理を用いており、初期のDOOMを彷彿とさせるような平面的な表現が用いられています。この独特の表現は、本作のレトロな雰囲気を醸し出す要素の一つです。

SPECIAL COLLECTION版には、サイドストーリー集CD「銃刀・追憶編」、主題歌CD「GUN-KATANA Song Archives」、原画集「GUN-KATANA -rough sketch works」が同梱されています。ファンにとっては見逃せない特典となっています。

ストーリー

物語の舞台は、人間社会に紛れ込んでいる「Non-Human（人間もどき）」が存在する世界。彼らは、どこから来たのか、何の目的で人間社会に潜んでいるのかは不明です。しかし、人間の皮を被り、突如牙をむく人類共通の敵であることは確かです。

このNon-Humanに対抗するため、組織「Gate of Ishter（ゲイト・オブ・イシター）」、通称GoIが設立され、人間とNon-Humanとの戦いは激化の一途を辿ります。

物語は、平和な家庭で暮らしていた中学生の時原姫菜と弟の雹が、ある事件をきっかけにGoIの特殊施設「Hate Breed（ヘイトブリード）」に投獄されるところから始まります。そこは、それまでの生活とは一変し、生きるために相手を殺すことが宿命づけられた地獄のような場所でした。

過酷な獄中生活を脱出した姫菜を待ち受けていたのは、GoIの奴隷としてNon-Humanを殺し続けなければならない「FR Slayer(フリーランク・スレイヤー）」という身分でした。姫菜と雹は、自分たちの自由を勝ち取るため、そして何より自分たちが生き残るために、過酷な戦いに身を投じることになります。

Non-Humanの殺戮を繰り返す日々の中で、いつしかそれが当たり前のようになってしまった姫菜と雹。GoIのエージェントである陶山から、次の仕事として無人島である瑠門島での大規模作戦への参加を命じられ、そこで更なる戦いに巻き込まれていきます。

キャラクター紹介

Gate of Ishter所属

FR Slayer(フリーランク・スレイヤー）

GoIに所属する戦士の中でも最下級ランクの者たちの総称で、「スレイヴ（奴隷）」とも呼ばれます。彼らは、首に「ELS（Epiphany lustrate sacristan）」という首輪状の装置を装着することを義務付けられています。このELSは、Non-Humanを殺害すると、その相手に見合ったスコアが加算される仕組みになっており、FR Slayerは、このポイントを通貨の代わりとして使用します。

FR Slayerは、Hate Breedでの最終試験直後に、体内にナノマシンを強制的に注入されます。このナノマシンは、監視役がFR Slayerの行動をコントロールするためのもので、反抗的な態度をとった場合には、その場で命を断たれてしまう危険なものです。

ただし、彼らにも例外があります。それは、ELSのスコアを最大まで溜め込んだ時です。その時、FR SlayerはGoIから他の何者をも凌ぐ権限を与えられ、事実上、あらゆる願いが叶えられるとされています。

時原 姫菜（ときわら ひめな）

本作の主人公で、FPSパートではプレイヤーが操作するキャラクター。Hate Breedに入れられたことで、自らの力で生き残ることを悟り、目覚ましい成長を遂げます。心優しい性格でありながら、Non-Humanやジュスティーヌ、両親を殺害したSaintsに対して、強い怒りと憎しみを抱いています。前向きで血気盛んな性格で、考えるよりも先に行動してしまう猪突猛進タイプです。弟の雹に対する愛情は並々ならぬもので、彼を守るために戦います。幽霊などの怪現象が苦手という一面も持っています。また、姫菜はジュスティーヌと同様に「Second Ages」と呼ばれる存在であり、特定の条件を満たすことで覚醒します。

時原 雹（ときわら ひょう）

姫菜の弟で、人間とNon-Humanのハーフ。Non-Humanの血が流れているため、高い身体能力を持ちます。Hate Breedでは虐待を受けますが、姉が人間であったため処刑を免れました。冷静で口数が少ない性格ですが、誰に対しても礼儀正しく、心優しい青年です。暴走しやすい姫菜を常に気にかけており、Hate Breedで受けた傷を隠すために厚手のコートを羽織っています。戦う理由は姫菜を守り、共に自由を勝ち取るためです。手先が器用で機械操作に長け、記憶力も優れています。

風戸 紅葉（かざと くれは）

Hate Breedで姫菜と同じ部屋で過ごした少女。姫菜が実力をつけていくにつれて、嫉妬と憧れ、憎しみが入り混じった感情を抱くようになります。自分では生き残れないと悟ると、強い者に寄り添って生きることを選択します。Non-Humanの血を引く雹に憧れと好意を抱いており、常に雹と一緒にいる姫菜を憎んでいます。

崎矢陀　弥勒（さきやだ みろく）

FR Slayerの中でも最強と呼ばれる男。他人には常に不遜な態度をとり、自己中心的で傲慢かつ残忍な性格です。しかし、好きなものは好き、嫌いなものは嫌いと、裏表のない性格でもあります。Non-Humanを殺害することを喜びとし、FR Slayerという身分を気に入っています。自力で強くなった姫菜を高く評価していますが、自分に付きまとう紅葉を疎んでいます。かつてはSaintsに所属していましたが、命令違反を繰り返したために除隊させられています。そのため、Saintsのリーダーであるジュスティーヌに復讐を企んでいます。

正規部隊Saints（セインツ）

GoIの正規部隊で、強力なNon-Humanの捕獲や殲滅など、重要な任務に送り込まれます。メンバーは出自も経緯も様々ですが、FR Slayerのような制約はありません。

ジュスティーヌ

Saintsのリーダーであり、GoI最高機関である七賢人（Seven Keepers)のメンバーの一人。姫菜と雹をHate Breedに送り込んだ張本人です。非常にプライドが高く冷酷な性格ですが、自らNon-Humanの巣窟を探索するなど、部下からの信頼も厚いです。また、彼女もまたSecond Agesと呼ばれる新世代の人類であり、圧倒的な身体能力を誇ります。冷酷な態度を取ることが多いですが、内に秘めた情熱は姫菜に劣りません。GoIが隠している事実を察知し、独自の行動を起こすなど正義感も強いです。

アーク

Saintsのサブリーダーで、ジュスティーヌの部下。彫刻のように美しい筋肉を持つ軍人上がりの男で、ジュスティーヌを幼い頃から見守り、付き従っています。軍人らしく命令には絶対服従ですが、実は優しい一面を持っています。

DP

Saintsのサブリーダーで、ジュスティーヌの部下。「にゃあ、にゃあ」と独特な口調で話す、常に笑顔を絶やさない男。しかし、その笑顔の奥には狂気を隠しており、Non-Humanの殺戮をためらいません。ジュスティーヌの命令には忠実ですが、アークとは反りが合いません。

日本支部およびアリソンメイデン

GoIの日本支部は、他の部隊とは異なる特殊な研究と部隊を形成しており、七賢人であるジュスティーヌでさえ全容を把握しきれていません。

馬渕 昇平（まぶち しょうへい）

GoI日本支部の研究者。周りの人間を研究対象としか見ておらず、Saintsよりも優れた部隊を創ろうとして、特殊部隊「アリソンメイデン」を創設します。

花月 佳凪（かずき かな）

馬渕に実験対象とされる少女。念動力を操るアリソンメイデンのリーダー格で、良いこと悪いことを教えられずに育ったため、非常にわがままな性格です。性的興奮によって念動力の発動を制御します。

静野 三咲紀（しずの みさき）

馬渕の愛人で、アリソンメイデンの世話係。本来はGoI所属の看護師で、おどおどとした性格ゆえ、佳凪たちに虐められています。

Gate of Ishter関係者

陶山 圭吾（すやま けいご）

GoIのエージェントで、常に面倒くさそうな態度をとっています。姫菜と雹の世話を焼いており、スコアが稼げそうな仕事を紹介したり、住居を用意したりしています。しかし、自分より立場の上の人間には媚びへつらう小心者です。

クリストフ

GoIを一人で取り仕切る謎多き男。Non-Human最初の世代である第一世代の捕獲を目論んでおり、彼の命令は絶対です。ジュスティーヌの婚約者でもあります。

その他の人物

三柴 暁（みしば さとる）

GoIに所属せず、Non-Humanを狩って生計を立てる傭兵スレイヤー。姫菜にアプローチを繰り返しますが、ジュスティーヌやSaintsの面々と知り合いであったり、GoI上層部しか知りえない情報を握っていたりと、謎が多い人物です。

雷鵬（らいほう）

三柴と親しい関係にある、普龍技の人間。無愛想な表情をしていますが、条件を満たすと姫菜達に武器などを販売してくれます。

水戸 正義（みと まさよし）

瑠門島で武器などを販売する臨時ショップ「水戸屋」の店主。姫菜と雹とは以前からの知り合いで、彼らのことを気に入っています。

六御 遥（むいみ はるか）

水戸屋に販売員研修としてやってきた少女。舌足らずでおっとりした性格ですが、毒のあるセリフを笑顔で吐くこともあります。

里中 忠（さとなか ただし）

瑠門島に昔から住んでいる老人で、Non-Humanの戦いには興味を示さず、スクラップにのみ興味を示します。

Non-Human

人間社会に紛れ込んでいる異形の存在で、「人間もどき」とも呼ばれます。普段は人間と変わらない姿をしていますが、戦闘形態になると肉体や一部が変化し、人間離れした力を発揮します。

ヴェルギリウス

瑠門島のNon-Humanを束ねる男。美しい容姿と高い戦闘能力を持ち、第一世代であるベアトリーチェに忠誠を誓っています。

迎 美陽（むかい みはる）

自分の欲望に忠実な女性Non-Human。残忍な性格で、殺した人間の気に入った部分をコレクションします。

アネス

女装した男性型Non-Human。陰湿な性格で、ヴェルギリウスを愛しています。

オクタ

瑠門島の地下への進入を守る戦闘部隊のリーダー格。巨大蜘蛛の姿に変身します。

ヘプタ

オクタの部下。残忍で執念深い性格で、常に半身が蜘蛛の姿をしています。

ブラッドイレブン

アネスに改造された異形の存在で、会話が成立しているかさえ分かりにくい存在です。

サクラコ&ミツルコ

人間とNon-Humanのハーフである双子の少女。ジェル状の戦闘形態でスレイヤーに抵抗します。

ベアトリーチェ

Non-Humanの第一世代最後の生き残り。数百年も生き続けており、他のNon-Humanの苦痛を感じ取ることができます。

マリアンヌ

ベアトリーチェと同じく第一世代の少女。人間側に捕らえられています。

ジュデッカ

ベアトリーチェの恋人だった第一世代の男。人間に殺害されました。

テーマソング

本作のテーマソングは、いずれも電気式華憐音楽集団の電気による作詞・作曲・演奏と華憐による歌唱です。

オープニングテーマ: Raison d'etre
エンディングテーマ:
CHAIN
ネムリノマユ
夢幻の睡り

外部リンク

GUN-KATANA公式サイト

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