Glory colors 〜風のトビラ〜

glory colors 〜風のトビラ〜：ZONEの夏のアンセム

2004年、ZONEの14枚目のシングルとしてリリースされた「glory colors 〜風のトビラ〜」は、日本の夏の風物詩ともなった一曲です。前作からわずか2ヶ月という短いスパンでのリリースでしたが、その期待を裏切らない、力強いサウンドと感動的なメロディーで、多くのリスナーの心を掴みました。

このシングル最大の注目点は、何と言ってもタイアップの豊富さです。夏の高校野球の代名詞ともいえるテレビ朝日系列の『第86回全国高校野球選手権大会』、『熱闘甲子園』、そして『速報!甲子園への道』の3番組すべてに主題歌・テーマソングとして起用されました。高校野球関連のタイアップとしては異例ともいえる複数番組への起用は、ZONEの高い人気と楽曲の持つ普遍的な魅力を物語っています。

さらに、カップリング曲「Once Again」は、アオキーズ・コーポレーションのCMソングとして使用されました。表題曲とカップリング曲の両方にタイアップが付くのは、過去の作品「僕の手紙」以来3作ぶり。楽曲の質の高さと、幅広い層への訴求力の高さを示す結果となりました。

シングルは、当時話題となっていたレーベルゲートCD2と、従来のCDの2形態で発売されました。初回生産分には3種類のステッカーがランダムで封入され、コレクター心をくすぐる仕様となっていました。なお、今作をもって、6作に渡って採用されていたレーベルゲートCDは廃止されました。

オリコンチャートでは、見事7位にランクイン。12作連続のトップ10入りという記録を達成し、ZONEの絶大な人気を改めて証明しました。

楽曲について

表題曲「glory colors 〜風のトビラ〜」は、力強くも繊細なメロディーが特徴で、夏の暑さや高校球児たちの熱い戦いを想起させるような、爽快感あふれる仕上がりとなっています。作詞は渡辺未来、渡辺なつみ、作曲は渡辺未来、編曲は山原一浩と、ZONEのメンバーとベテランスタッフが強力タッグを組んで制作されました。

カップリング曲「Once Again」は、表題曲とは異なる、しっとりとした雰囲気のバラード。それでもZONEらしい力強さが感じられる、聴き応えのある一曲です。作詞・作曲は町田紀彦、編曲は山原一浩が担当しました。

シングルには、表題曲とカップリング曲のバッキングトラックバージョンも収録されており、カラオケとしても活用できるなど、ファンにとっては嬉しい内容となっています。

まとめ

「glory colors 〜風のトビラ〜」は、ZONEの代表曲の一つとして、多くのファンに愛され続けています。高校野球という国民的なイベントとのタイアップ、レーベルゲートCDの採用と廃止という時代の流れ、そしてオリコンチャートでの好成績など、このシングルには、2004年夏の日本の音楽シーンを象徴する様々な要素が詰まっていると言えるでしょう。

このシングルは、単なる楽曲を超えて、当時のZONEの勢い、そして日本の音楽シーンの一断面を垣間見ることができる、貴重な一枚です。夏を感じさせる爽やかなメロディーと、力強い歌声は、時代を超えて聴く者の心を揺さぶるでしょう。 楽曲の持つ力強さと、タイアップによる話題性、そしてCDの仕様に至るまで、様々な要素が詰まった、まさにZONEを代表するシングルと言えるでしょう。

もう一度検索