Gorogoa

Gorogoaについて

『Gorogoa』は、アメリカのゲームクリエイター、ジェイソン・ロバーツが開発した革新的なパズルゲームです。この作品は、アンナプルナ・インタラクティブによって発売され、プレイヤーは独自の視覚的なパズルを通じて物語を進めます。本作の中心となるのは、2x2の枠に配置された画像を操作しながら、主人公の少年がボウルに入れる5つの果実を探し求めるという冒険です。言葉による説明が一切なく、抽象的でシュールな世界観がプレイヤーを待っています。

ゲームシステムの魅力

本作のゲームシステムは、視覚的に多層的な体験を提供します。画面には最大で4つの画像が表示され、その中には静止画だけでなくアニメーションも存在します。これらの画像は、ズームインやズームアウト、スクロールができるため、プレイヤーは様々な角度から物語を探索できます。画像はドラッグ&ドロップによって他の枠に移動可能で、一部の画像は2つに分解したり、異なる画像と結合したりすることができます。このように画像同士を組み合わせることで、主人公や他の物体が複数の画像を横断して移動する様子を見ることができ、物体同士の相互作用を楽しむことが可能です。これにより、パズルが進むごとに物語が広がり、プレイヤーは思考を巡らせながら解決策を見つけ出していきます。

開発の背景

ジェイソン・ロバーツは、長年ソフトウェアエンジニアとして働いていましたが、2008年にリリースされたインディーゲーム『Braid』の成功に触発され、2011年から『Gorogoa」の開発に乗り出しました。彼は2012年にフルタイムの開発に移行し、ゲームイベント「IndieCade」でデモ版を発表しました。しかし、その後資金不足に悩まされ開発は一時中断されます。2014年にインディーゲーム支援機関「Indie Fund」から資金を得て再開するも、最終的にはまたしても資金が尽きてしまいます。2016年に新たに設立されたアンナプルナ・インタラクティブと販売契約を結び、2017年12月14日に本作はついに世に送り出されました。

インスピレーションと意味

ロバーツは、『Gorogoa』のデザインにおいて、1987年のパズルゲーム『The Fool's Errand』から大きな影響を受けたと述べています。また、デザイン面では、クリストファー・マンソンの「MAZE」や、19世紀の画家ギュスターヴ・ドレ、デヴィッド・ロバーツの作品との関連も指摘されています。ゲームのタイトル「Gorogoa」は、ロバーツが子供の頃に考えた架空の生物の名前に由来しており、雷のような音を持つオノマトペとも言われています。この独特な言葉をタイトルにした理由は、ゲーム内に言語が存在しないため、特定の言語に由来しない名前にしたかったからです。

結論

『Gorogoa』は、従来のパズルゲームとは一線を画す、視覚と物語の融合が楽しめる作品です。シュルレアリスムの要素を取り入れたその独特な世界観と、プレイヤーが自らパズルを解いていく体験は、多くの人々に新しい感動を与えました。今後もこのゲームがどのように評価されていくのか、注目が集まっています。

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