H2O (日本の歌手グループ)

H2O (エイチツーオー)

H2Oは、1970年代後半から1985年まで活動し、1999年に再結成された日本の音楽デュオです。代表曲である「想い出がいっぱい」は、アニメ『みゆき』の主題歌として広く知られています。

メンバー

中沢堅司（なかざわ けんじ）
赤塩正樹（あかしお まさき）

略歴

結成からデビューまで

中沢堅司と赤塩正樹は、上田市立第三中学校の同級生でした。別々の高校に進学後、「スプリング・ブリーズ」というバンドを結成しますが、大学進学を機に解散。その後、大学在学中に2人で活動することを決意し、グループ名をH2Oとしました。この名前には、「化学反応を起こしたい」という意味が込められています。

デモテープが認められ、ミュージシャンの林立夫の紹介でアミューズに所属。プロデビューに向けて楽曲制作に取り組みましたが、プロデューサーから何度も修正を求められたそうです。

デビューとヒット

1980年6月、薬師丸ひろ子主演の映画『翔んだカップル』の挿入歌「ローレライ」でデビュー。同年、TV版『翔んだカップル』の主題歌「僕等のダイアリー」もヒットしました。

1981年には、桑田佳祐が考案した「太郎山ブラザーズ」への改名話がありましたが、アミューズ社長の判断により取りやめとなりました。

「想い出がいっぱい」の大ヒット

1983年3月25日、5枚目のシングル「想い出がいっぱい/10%の雨予報」をリリース。両A面シングルとして、それぞれアニメ『みゆき』のエンディングテーマとオープニングテーマに起用され、大ヒットを記録しました。しかし、この曲のレコーディング前には、事務所から契約終了を告げられる可能性もあったそうです。

解散と再結成

オリジナル曲での活動を望んでいたものの、事務所の方針で外部の作家による楽曲が中心となり、「想い出がいっぱい」以降は大きなヒットに恵まれなかったことなどから、H2Oは解散を決意。1985年に解散し、それぞれ別の道を歩むこととなりました。

1999年には再結成し、上田市制80周年のイメージソング「ここにおいでよ」をリリース。2003年には「想い出がいっぱい 〜the 21st century〜」をセルフカバーしましたが、その後再び解散しました。

解散後の活動

中沢堅司: 1987年にソロデビューし、ライブ活動やスタジオミュージシャンとして活動。光GENJIのレコーディングに参加するなど、幅広い活動を展開しています。2004年からは熊本に移住し、ラジオ番組のパーソナリティも務めています。日向坂46「もうこんなに好きになれない」の作曲も手掛けています。
赤塩正樹: 1985年に渡米し、ニューヨーク大学教育学大学院を卒業。帰国後はフジパシフィック音楽出版で専属作曲家として活動後、現在はA.K.A Planetでプロデュース、アーティスト、語学コンサルタントとして活動しています。2012年には、ベルリン・フィルハーモニーにて自身の新曲が初演されました。

ディスコグラフィー

シングル

ローレライ (1980年6月)
僕等のダイアリー (1980年)
想い出がいっぱい/10%の雨予報 (1983年3月25日)

アルバム

Water Land (1981年)
So Long (1983年)
Red (1984年)

タイアップ

ローレライ: 映画『翔んだカップル』挿入歌
僕等のダイアリー: TV版『翔んだカップル』主題歌
想い出がいっぱい: アニメ『みゆき』エンディングテーマ
10%の雨予報: アニメ『みゆき』オープニングテーマ

H2Oは、その短い活動期間にも関わらず、数々のヒット曲を残し、日本の音楽史にその名を刻んでいます。

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