Hands (m-floの曲)

m-floの代表曲『Hands』：浮遊感溢れるサウンドと多彩な展開

2000年2月16日、m-floは5枚目のシングル『Hands』をリリースしました。この曲は、同年にリリースされた彼らの記念すべきファーストアルバム『Planet Shining』からの先行シングルとして発表され、大きな注目を集めました。

『Hands』最大の特徴はそのサウンドです。軽快なピアノの旋律と、ストリングス、ハープの音が絶妙に絡み合い、独特の浮遊感と心地良さを生み出しています。リスナーを軽やかに、そしてどこかノスタルジックな世界へと誘う、m-floらしい洗練された楽曲と言えるでしょう。

カップリング曲には『So You Say』が収録されています。こちらはアルバム『Planet Shining』には収録されませんでしたが、後にリリースされたベストアルバム『m-flo inside -WORKS BEST II-』のディスク2に収録され、多くのファンが聴く機会を得ることとなりました。ただし、このベスト盤に収録されたバージョンは、オリジナルよりも短いショートバージョン（約2分29秒）となっています。

『Hands』は、その後の活動においても重要な役割を果たしました。映画『デスノート』のトリビュートアルバム『DEATH NOTE TRIBUTE』にも収録され、新たなリスナー層へも楽曲が届けられました。また、小西康陽氏によるリミックスバージョン『Hands readymade JBL mix 2000 by Yasuharu Konishi』も制作され、リミックスアルバム『The Replacement Percussionists』に収録されました。オリジナルとは異なるアレンジが加えられたこのバージョンは、また違った魅力を聴かせてくれます。

さらに、『Hands』はm-floの楽曲を後世に伝える活動にも貢献しました。2011年には、ICONIQが『m-flo TRIBUTE 〜stitch the future and past〜』にて『Hands』をカバー。異なるアーティストによる解釈が加えられたことで、この楽曲の普遍的な魅力が改めて証明されました。

『Hands』は、その洗練されたサウンド、そして様々なアーティストやプロジェクトを通じて展開された多彩な展開によって、m-floの代表曲として、そして日本の音楽史に名を残す一曲となりました。単なる楽曲としてだけでなく、音楽シーンにおける様々な試み、そして世代を超えて愛される普遍的な魅力を備えた楽曲と言えるでしょう。イントロからアウトロまで、その心地よさは一度聴いたら忘れられない、そんな中毒性も秘めた名曲です。アルバム未収録だった『So You Say』も、多くのファンからの要望に応える形でベストアルバムに収録されたという経緯も、この楽曲の人気の高さを示すエピソードと言えるでしょう。

もう一度検索