Head

headコマンドについて

headコマンドは、UNIXおよびUNIX系のオペレーティングシステムにおいて、テキストファイルやパイプラインで渡されたデータの先頭部分を表示するためのコマンドラインユーティリティです。主に、ファイルの内容をざっと確認したい場合や、処理結果の冒頭部分を把握したい場合に利用されます。

基本的な使い方

headコマンドの基本的な構文は以下の通りです。

bash
head [options]


ここで、`file_name` は表示したいテキストファイルのパスを指定します。オプションを指定しない場合、デフォルトではファイルの先頭10行が表示されます。表示結果は標準出力に書き出されるため、ターミナル画面に表示されます。

オプション

headコマンドでは、`-n` オプションを使って表示する行数を指定することができます。例えば、以下のコマンドは `filename` というファイルの先頭20行を表示します。

bash
head -n 20 filename


`--lines` オプションでも同様に表示行数を指定できます。

bash
head --lines=20 filename


また、複数のファイルに対して一度にheadコマンドを実行することも可能です。例えば、`foo` というパターンにマッチする全てのファイルの先頭5行を表示するには、以下のコマンドを実行します。

bash
head -n 5 foo


この例では、`foo` で始まる全てのファイルが対象となり、それぞれのファイルの先頭5行が表示されます。

使用例

設定ファイルの冒頭部分を確認する
ログファイルの最初の数行をチェックする
パイプラインで渡されたデータの最初の数件を表示する
大規模なテキストファイルのサンプルを確認する

注意点

headコマンドはファイルの先頭から指定された行数だけを表示するため、ファイル全体の内容を把握するには他のコマンドとの組み合わせが必要になる場合があります。
ファイルが存在しない場合や、指定したファイルへのアクセス権がない場合は、エラーメッセージが表示されます。

関連コマンド

tail: ファイルの末尾部分を表示するコマンド。headコマンドと対比して使われることが多いです。`-n` オプションで表示行数を指定できる点も共通しています。

外部リンク

head (1) JM Project マニュアル
FreeBSD documentation for head（英語）
head(1) man page（SunOS リファレンスマニュアル）
* head(1) man page（HP-UX リファレンス）

これらのリンク先では、headコマンドの詳細な仕様やオプションについて、より詳しい情報が得られます。特に、各OSでの微妙な違いや、拡張機能などを確認するのに役立ちます。

headコマンドは、テキスト処理において非常に基本的なコマンドであり、他のコマンドと組み合わせることで、より複雑な処理を行うための土台となります。日常的なファイル操作からスクリプト開発まで、幅広い場面で活用できる便利なツールです。

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