Hills パン工場

hillsパン工場：関西の音楽シーンを彩るライブハウスの歴史

大阪市西区に位置する「hillsパン工場」は、ギザスタジオが運営するライブハウスとして知られています。ギザスタジオは関西を拠点とするメジャーレコード会社であり、hillsパン工場は、その本社ビル内に2003年3月20日にオープンしました。当初は、ギザスタジオおよびビーインググループ所属アーティストのための専用ライブハウスとして利用されていましたが、現在はインディーズバンドや新人アーティストにも広く門戸を開放し、関西の音楽シーンを盛り上げる重要な拠点となっています。

ベーカリーカフェとの複合施設からライブハウスへ

hillsパン工場は、オープン当初はライブハウスとベーカリーカフェを併設した複合施設でした。2002年3月にオープンしたベーカリーカフェ「hillsパン工場cafe」は、ニューヨークスタイルのカフェとして人気を博し、ビル地下1階でパンの製造も行っていました。2007年にはリニューアルを行い、「人と環境にやさしく美味しいパン」をコンセプトに、有機食材やエコ製品の導入を進めました。しかし、2013年9月29日に惜しまれつつも閉店。その後、跡地はシフォンケーキ専門店、そしてファッション雑貨販売店へと変わっていきました。現在では、地下2階にあるライブハウスのみが「hillsパン工場・ライブハウス」として運営されています。

数々の伝説的ライブとイベント

hillsパン工場は、その歴史の中で数々の伝説的なライブやイベントを開催してきました。2001年12月15日には、世界初のインターネットライブ『GIZA studio R&B PARTY at the Hillsパン工場 ［堀江］ vol.1』を開催。倉木麻衣、愛内里菜ら人気アーティストが出演し、その模様はインターネットを通じて全国に配信されました。

2003年3月20日より開始された「THURSDAY LIVE」は、ギザスタジオ所属ミュージシャンによるライブコンサートで、R&B、ロック、ポップスなど、毎週テーマを変えて開催されました。B'zの稲葉浩志やZARDの坂井泉水といった大物アーティストの飛び入り参加も珍しくなく、大きな話題を呼びました。2007年4月からは「SATURDAY LIVE」へと名称変更され、毎週土曜日開催となりました。また、2018年にはライブハウス15周年を記念した「TUESDAY LIVE〜15周年祝わNIGHT〜」を開催するなど、長年にわたって音楽ファンに愛されてきました。

ライブ配信と書籍、CD、DVD

hillsパン工場では、ライブの模様をインターネットで配信する取り組みも積極的に行ってきました。2003年7月17日からは「フレッツ・スクウェア」で、2007年4月7日からは「BGV.jp」でライブ配信を実施しました。さらに、THURSDAY LIVEの公演記録とセットリストをまとめた書籍『THURSDAY LIVE -TRACKS OF THREE YEARS-』も出版されています。また、カフェで流れていた音楽を収録したCDや、ライブの模様を収録したDVDも発売され、その歴史と魅力を後世に伝えています。

現在も続く音楽の聖地

2020年3月3日からは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、ライブ開催を自粛する時期もありましたが、現在も「hillsパン工場・ライブハウス」は、多くのアーティストに愛される音楽の聖地として活動を続けています。今後も、新たな才能の発掘と育成、そして関西の音楽シーンの活性化に貢献していくことが期待されています。数々の歴史と実績を持つhillsパン工場は、これからも音楽を愛する人々にとって特別な場所であり続けるでしょう。

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