Hugmo

株式会社hugmo（ハグモー）は、ソフトバンクグループの社内ベンチャー制度「SBイノベンチャー」から生まれた企業です。社名の由来は「育くむ」という言葉にあり、その名の通り、保育現場におけるICT化を推進し、保育者と保護者の双方を支援する様々なサービスを提供していました。

設立の背景

創業者の湯浅重数が、自身の子供の保育園入園で複数回落選した経験から、アナログな保育現場のICT化の必要性を痛感したことが設立のきっかけです。この経験を通じて、保育者の業務負担を軽減し、より質の高い保育環境を実現したいという強い思いが、事業化へと繋がりました。

提供サービス

hugmoは、保育施設向けのクラウドサービスとして、以下の様なサービスを提供していました。

hugnote（ハグノート）: 園児の活動内容や健康状態を写真付きで保護者に連絡するコミュニケーションツール。これにより、保育園と保護者間の情報共有がスムーズに行われました。
hugphoto（ハグフォト）: 保育者がアップロードした写真を保護者が購入できるサービス。園での思い出を形に残すことができると好評でした。
hugselection（ハグセレクション）: 保育関連用品のECサイト。保育現場で必要な様々な用品をオンラインで購入できました。
huglocation（ハグロケーション）: 送迎バスの位置情報や道路の混雑状況を地図上で確認できるサービス。保護者の送迎をサポートしました。
hugsafety（ハグセフティ）: 子供の健康管理ができるIoTサービス。午睡中の子供の異常を検知するセンサーなど、安全管理を支援する機能を提供していました。

また、hugmoは、文部科学省や東京都などのICT補助金にも対応しており、保育施設への業務端末導入を支援していました。

学研教育みらいとの連携

2020年4月からは、学研教育みらいの販売ネットワークを通じて、全国の幼稚園や保育園へのhugmoの導入を推進しました。これにより、より多くの保育現場でICT化が進むことを目指しました。

事業譲渡と清算

2021年6月1日、hugmoの事業は学研教育みらいに譲渡されました。その後、同年12月1日に株式会社hugmoは清算結了となり、登記記録が閉鎖されました。

沿革

2016年
11月1日：株式会社hugmo設立。
12月14日：ジャクパへの導入開始。
2017年
3月30日：JPホールディングスへの導入開始。
6月14日：保育用品マーケットプレース「hugselection」の事業者募集開始。
6月14日：バス位置情報サービス「huglocation」提供開始。
11月27日：KODOMOLOGY受託運営施設への導入。
2018年
5月11日：センサー「hugsafety」を日本保育サービスと共同開発。
7月12日：ママスクエアと業務提携。
8月15日：ソフトバンクと加賀電子を引受先とする第三者割当増資。
8月24日：第12回キッズデザイン賞受賞。
9月19日：IoTを活用した見守りサービス「hugsafety」提供開始。
10月18日：「hugphoto」アプリ提供開始。
2019年
1月16日：シダックス大新東ヒューマンサービスと協業。
3月29日：テノ．グループが「hugsafety」を導入。
5月28日：「hugsafety」が「BabyTech Award Japan 2019」で大賞受賞。
5月31日：アートチャイルドケアが「コドモン」を通じてhugmoの午睡見守りサービスを導入。
10月8日：「スマート検温サービス」提供開始。
2020年
4月15日：学研教育みらいと協業。
8月27日：学研のオリジナルコンテンツを配信。
10月15日：「hugnote」の新機能追加。
11月16日：「午睡見守りサービス」が「BTAJ2020」で2年連続大賞受賞。
2021年
6月1日：学研教育みらいが「hugmo」事業を譲受。
12月1日：株式会社hugmoの登記記録閉鎖。

hugmoは、短期間ながらも保育現場のICT化に大きく貢献し、多くの保育者や保護者から支持されました。その事業は学研教育みらいに引き継がれ、現在も保育現場のDXを推進しています。

関連項目

SBイノベンチャー
社内ベンチャー

外部リンク

* 株式会社hugmo

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