I Just Wanna Be With You 〜仮想と真実の狭間で〜

Prizmmy☆のラストシングル「I Just Wanna Be With You 〜仮想と真実の狭間で〜」：アニメ『プリパラ』との関わりと制作秘話

2015年2月18日、女性アイドルグループPrizmmy☆は12枚目のシングル「I Just Wanna Be With You 〜仮想と真実の狭間で〜」をリリースしました。この楽曲は、人気テレビアニメ『プリパラ』（テレビ東京系列）の3代目エンディングテーマとして注目を集め、同グループの軌跡において重要な位置を占める作品となりました。

前作から約5ヶ月ぶりのリリースとなる本作は、作詞を池畑伸人氏、作曲を小室哲哉氏、アレンジをShinnosuke氏が担当。さらに、振付はジェシカ・レイボーン氏が手掛け、豪華な制作陣によって生み出されました。楽曲の世界観とメンバーの個性を巧みに融合させた、ジェシカ氏による振付は、メンバーの日下部美愛氏をして「レッスンについていけるか心配だった」と言わしめるほど、高度かつ魅力的なものであったと言われています。

特筆すべきは、本作の制作過程に一般公募オーディションが関わっている点です。2014年10月18日、イオンモール幕張新都心で開催された『プリパラ presents ドリームガールズオーディション』にて、本作の制作が発表されました。このオーディションのアイドル部門でグランプリを受賞した大力智恵（だいりき ちえ）さんが、レコーディングとミュージックビデオに参加。当時エイベックス・アーティストアカデミー福岡校に在籍していた小学生だった大力さんは、オーディション予選ではSUPER☆GiRLSの「花道!!ア〜ンビシャス」、決勝ではI☆Risの「Make it！」（『プリパラ』初代オープニングテーマ）を歌唱し、その実力を証明しました。

楽曲の初披露は、2014年12月13日、幕張メッセで開催された『プリパラ フェスタinクリスマス “プリパラ&プリティーリズム クリスマス☆パーティー”』のステージ。完成した楽曲を聴いたジェシカ氏は、楽曲の世界観とメンバーのキャラクターを念頭に置きながら振付を創作したと語っています。

シングルには、表題曲に加え、カップリングとして表題曲のClub Mix Versionが収録されています。オリジナルの新曲は収録されていません。

さらに、本作のリリースは、キャンペーンにも絡んでいました。本作と、同日発売のI☆Risのシングル「Realize！」（『プリパラ』3代目オープニングテーマ）、そして前週に発売されたキャラクターソングアルバム「プリパラ アイドルソング♪コレクション byシオン&ドロシー&レオナ」の3作品を対象とした『かしこまっ♪ 3つのCDでステキなプレゼント For You! キャンペーン』が実施されました。各作品の初回限定盤には、応募券と応募はがきが封入され、抽選で豪華賞品が当たる企画となっていました。

興味深いことに、「I Just Wanna Be With You 〜仮想と真実の狭間で〜」は、Prizmmy☆にとって最後のシングルとなりました。Prizmmy☆は2017年3月31日に解散しており、本作はグループ名義での最後のリリース作品として、グループの歴史に刻まれた重要な一曲と言えるでしょう。

このシングルは、アニメ『プリパラ』との深い繋がり、豪華クリエイター陣の参加、オーディションで選ばれた若き才能とのコラボレーション、そしてPrizmmy☆の解散という、様々な要素が絡み合った、非常にドラマチックな背景を持つ作品です。楽曲そのものの魅力に加え、その背景を知ることで、さらに深く本作を理解し、楽しむことができるでしょう。

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