I'LL BE (Mr.Childrenの曲)

Mr.Childrenのシングル『I'LL BE』

『I'LL BE』は、日本の人気バンドMr.Childrenによる17枚目のシングルで、1999年5月12日にトイズファクトリーからリリースされました。この曲は、バンドの7thアルバム『DISCOVERY』からのシングルカットとして知られています。シングルのジャケットにはドラマー鈴木英哉の眼を使用し、アートディレクションは信藤三雄が手掛けています。興味深いことに、シングルバージョンのタイトルは全面大文字『I'LL BE』として表記されることが多い一方、アルバムのバージョンは冒頭以外は小文字『I'll be』となっている場合があり、さまざまな媒体での表記の違いが見られます。なお、この曲はMr.Childrenが1990年代に発表した最後のシングルでもあります。

チャート成績

発売された『I'LL BE』はリリース後のオリコンチャートにおいて、初週売上約19万枚、累計で30.1万枚を記録しました。この成績は、バンドが《CROSS ROAD》でヒットした以来、最も売上が低いものであり、90年代のシングルの中でも最低の結果となってしまいました。

楽曲解説

I'LL BE

この曲は、Bristol-Myers Squibbの『SEA BREEZE』のCMソングとして使用されており、曲調はアルバムに収録されている「I'll be」とは大きく異なります。シングルバージョンの「I'LL BE」は、2017年に配信されたベストアルバム『Mr.Children 1992-2002 Thanksgiving 25』に収録されています。桜井和寿は楽曲制作時に友人の名波浩からのアドバイスを受け、ネガティブな気持ちを内に籠らせるのではなく、ポジティブに発散できるような曲を意識して作ったと語っています。このため、急遽制作された背景があることも興味深いです。

また、音楽プロデューサー小林武史からは、ポップでスピード感のあるサビを求められたこともあって、仕上がりにも工夫が施されています。桜井は、楽曲制作中に少し酔った状態で臨み、鈴木の演奏は非常にチャレンジングであったと言います。

特徴的な歌詞の一部には、「I'll be there」というフレーズがありますが、これはセリーヌ・ディオンによるビートルズの曲のカバーからインスパイアを受けたものであるとのことです。桜井は、その言葉に特別な力を感じていたため、このフレーズを使用しました。

ミュージックビデオも制作されており、2018年に発売された『Mr.Children DOME & STADIUM TOUR 2017 Thanksgiving 25』にも収録されています。監督は丹修一が担当し、1999年に行われたライブ映像も一部使用されています。この曲はファンクラブツアー「Mr.Children FATHER&MOTHER 21周年ファンクラブツアー」の「会員が最もライブで聴きたい曲」ランキングで2位に輝くなど、ファンからの人気も高いです。

Surrender

もう一つの収録曲『Surrender』は失恋をテーマにしており、タイトルの一部には「愛されんだ」の言葉が含まれています。アルバム『Q』に収録されているこの曲は、制作時に鈴木のカウントが追加されていました。

この楽曲は東京都渋谷区のビクタースタジオでレコーディングされ、桜井が曲作りについて「曲を書き留めておくことが、今後の楽曲制作に楽になるかもしれない」と思っていた時期に作成されています。音楽的な多様性を示した『I'LL BE』は、Mr.Childrenのキャリアにおいて重要な一曲となっています。

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