ICEfaces

ICEfacesは、JavaServer Faces (JSF) の実装の一つであり、オープンソースとして提供されています。このフレームワークは、Ajaxをクライアントサイドコンポーネントとして活用し、リッチインターネットアプリケーション（RIA）をJavaで開発するための基盤となります。

主な特徴

Javaベースでのクライアントサイド開発: ICEfacesの最大の特徴は、JavaScriptやそのプラグインを使用せずに、Javaのみでクライアントサイドのコーディングを可能にすることです。これにより、Java開発者は慣れ親しんだ言語と環境でRIAアプリケーションを構築できます。
Ajaxアプリケーション開発の簡略化: ICEfacesを利用することで、開発者はAjaxアプリケーションをJavaScriptで記述する必要がなくなります。これにより、開発者はJava EEプラットフォーム上での開発に集中でき、生産性が向上します。
JSF標準に準拠: ICEfacesのリッチプレゼンテーション機能は、JSFの標準に基づいています。これにより、JSFの標準コンポーネントに加えて、Ajaxを使用した拡張コンポーネントを利用することができ、より柔軟なUI開発が可能になります。
部分サブミット: ICEfacesは、部分サブミットのメカニズムを提供しています。これは、HTTP POSTリクエストでフォーム全体を送信するのではなく、個々のフィールドのバリデーションに必要なデータのみを送信する仕組みです。これにより、ネットワークトラフィックの削減と、応答性の高いアプリケーションの構築が可能になります。
プッシュ機能: ICEfacesは、Ajaxのプッシュ機能もサポートしています。プッシュ機能とは、サーバー側からの操作によって、WebページのDOMを部分的に更新する機能です。これにより、クライアントからのリクエストなしに、リアルタイムな情報更新やインタラクションを実現できます。

アーキテクチャ

ICEfacesは、Java EE上で動作し、Javaアプリケーション開発者の技術を最大限に活かせるように設計されています。JSFを基盤とし、Ajaxの機能を透過的に利用できるようにすることで、開発者は複雑なAjax処理を意識せずに、リッチなUIを構築できます。また、ICEfacesのコンポーネントは、JSF標準に準拠しているため、他のJSFコンポーネントとの互換性も高く、既存のJSFアプリケーションへの導入も容易です。

まとめ

ICEfacesは、JavaScriptを使用せずにJavaだけでRIAアプリケーションを開発したいJava開発者にとって、非常に強力なツールです。Ajaxの複雑さを抽象化し、開発者がビジネスロジックに集中できるようにすることで、効率的な開発を可能にします。また、部分サブミットやプッシュ機能など、高度な機能を提供することで、よりインタラクティブでレスポンシブなWebアプリケーションの構築を支援します。

外部リンク

ICEfaces Home Page
Inherent AJAX Security with Java and JSF
ICEfaces
License FAQ
ICEfaces and Spring 2.5 in Java EE
* MyEclipse ICEfaces Tutorial

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