IGoogle

iGoogle（アイグーグル）は、Googleが提供していたパーソナライズ可能なホームページサービスです。ユーザーは、Ajax技術を基盤としたインタラクティブなインターフェースを通して、自由に情報を配置し、自分だけのポータルサイトを構築することができました。このサービスは、NetvibesやMy Yahoo!などの同様のサービスと並び、2005年5月19日に「Google Personalized Homepage」として公開されました。

iGoogleの主な特徴は、フィードの追加機能とガジェット機能でした。ガジェットは、Google Desktopと同様に、ユーザーとインタラクション可能なミニアプリケーションで、天気予報、ニュース、カレンダー、写真表示など、さまざまな機能を提供しました。これらのガジェットは、Google Gadgets APIを利用して開発され、一般公開されていたため、ユーザーは自作のガジェットを開発・共有することも可能でした。

特に、ウィザード形式で簡単に作成できる特別なガジェットには、写真を表示する「Framed Photo」、日替わりメッセージを表示する「GoogleGram」、ユーザーの気分や感情を表示する「Daily Me」、テキストや画像を入力できる「Free Form」、YouTubeチャンネルの動画を表示する「YouTube Channel」、アイテムリストを作成できる「Personal List」、カウントダウンタイマーの「Countdown」がありました。さらに、開発者によって作成された、特定の地域の天気予報を表示する「Meteo-si」や、eBayでユーザーが興味を持つ商品を検索する「Ebay gadget」などのガジェットも利用できました。

2009年初頭には、iGoogleのホームページにチャットボックスが設置され、GmailユーザーはGmailのページを開くことなく、iGoogle上でチャットを楽しめるようになりました。

iGoogleでは、テーマ機能を通じて、ホームページの見た目を自由に変更することができました。Googleがデザインしたテーマだけでなく、ユーザーが作成したテーマも利用可能でした。2008年4月には、プロのアーティストが作成したテーマも提供されるようになり、さらに多様なデザインを楽しめるようになりました。

サービス展開の途中で、iGoogleは新機能や新デザインをテストする実験を行いました。選ばれたユーザーは、新しいインターフェースを試すことになり、フィードバックフォーラムに誘導されました。しかし、実験から離脱する方法がなく、実験期間も不明であったため、実験対象となったユーザーから不満の声が上がりました。2008年10月16日には、新バージョンがリリースされ、旧フォーマットは利用できなくなりました。この新バージョンはOpenSocialに対応しており、キャンバスビューが重要な役割を担っていました。しかし、この変更に対して、多くのユーザーから不満の声が上がりました。ユーザーは強制的な変更を望んでおらず、サービスプロバイダによるクラウドソフトウェアの管理における普遍的な問題を指摘する声もありました。

一時的に、URLに特定の文字列を追加することで旧レイアウトに戻すワークアラウンドが発見されましたが、その後、この方法は利用できなくなりました。新たなワークアラウンドが見つかったものの、一部のリンクがホームページから消えるなどの不具合が生じました。

iGoogleは、2007年には42の言語に対応し、70以上の国で利用されていましたが、残念ながら2013年11月1日をもってサービスを終了しました。

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