IMAXコーポレーション

IMAXコーポレーションの概要

IMAXコーポレーション（アイマックスコーポレーション）は、カナダに本拠を置く映画制作会社であり、映像と音響技術の先駆者として知られています。1967年にモントリオールで創設され、現在はトロントに本社を構え、ニューヨークやロサンゼルスでも事業を展開しています。IMAXは映画制作やポストプロダクションの他、IMAXシアターでの独自の上映体験を提供しています。

現在、IMAXシアターは世界81カ国に1,624ヶ所存在し、特に商業用のマルチプレックスシアターに設置されているものが多数を占めています。IMAX技術には、IMAX 3D、IMAXドーム、デジタルIMAXなどの革新が含まれ、観客に圧倒的な視覚体験を提供しています。CEOのリチャード・ゲルフォンドは会社の成長と技術革新を推進しています。

歴史の背景

IMAXの誕生は、1967年にGraeme Ferguson、Roman Kroitor、Robert Kerrが集結し、新たな映画体験を求めたことから始まりました。彼らは、マルチスクリーンを用いた新しい映像体験を構築するために、技術者ウィリアム・ショーを招き入れることにしました。ショーは圧倒的な画質を実現するために、従来の35mmフィルムの約10倍の大きさを持つプロジェクターの開発を行い、これによりIMAX形式の映画が生まれることとなりました。初めての映画『虎の仔』は大阪万博で上映され、多くの観客を魅了しました。

IMAXはその後も急速に成長し、映画技術の革新に取り組み続けました。特に近年では、デジタルリマスタリング技術（IMAX DMR）を用いてハリウッドのヒット映画を大規模に公開するなど、映画業界での存在感を強めています。

近年の展開とパートナーシップ

2009年にはGelfondがIMAXのCEOに就任し、ハリウッドとの提携に力を注ぐようになりました。映画『アバター』のヒット後、IMAXは主流アメリカ映画の上映においても重要な役割を果たすようになりました。また、中国のワンダ・シネマラインとの契約を含む世界的な拡張が続き、IMAXは中国市場にも参入しました。

さらに2016年にはマーベル・テレビジョンと提携し、実写テレビシリーズ『マーベルズ・インヒューマンズ』を制作しました。このプロジェクトは、IMAXが資金調達パートナーとして関わり、IMAXデジタルカメラで撮影された内容が劇場公開されることで注目を集めました。しかし、その興行成績は期待外れに終わり、IMAX側は今後の投資戦略を見直す方針を示しました。

IMAXコーポレーションは、映像体験を革新し続け、新しい技術とパートナーシップを通じて映画業界における影響力を拡大しています。技術的進化が続く中、多くの観客にとってIMAXでの映画鑑賞は、特別な楽しみを提供し続けています。

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