IN-HI

IN-HI：沖縄の風を奏でるミクスチャーロックバンド

沖縄県を拠点に活動するミクスチャーロックバンド、IN-HI（インハイ）は、メロディック・ハードコアと沖縄民謡という異色の組み合わせを武器に、独自の音楽世界を築き上げたパイオニア的存在です。1997年の結成以来、幾多の困難を乗り越え、現在も活動を続ける彼らの魅力に迫ります。

結成から活動休止、そして再始動

当初は「INDIAN-Hi」というバンド名で活動を開始しましたが、2000年のアメリカ合衆国ツアーを機に現在の「IN-HI」へと改名。ハードコアの激しさに沖縄民謡の旋律が絡み合う、彼ら独自のスタイル「沖縄コア」は、瞬く間に注目を集めました。

2003年にはユニバーサルミュージックジャパンよりメジャーデビューを果たし、アルバム『WE ARE THE CHAMPULOO』と『7 colors mind』をリリース。メジャーシーンでの活動を経て、再びインディーズに戻り、精力的に活動を続けます。2004年には『不倫中の海人』を、2005年には10枚目のアルバム『RYUKYU DISTORTION』をリリースするなど、その創作意欲は衰えることを知りませんでした。しかし、2007年1月6日のライブをもって、一度は活動を休止せざるを得ない状況に陥ります。

活動休止期間中、ボーカルのShimo-Zはソロプロジェクト「NUM42」を始動させ、エッセイとブログ日記をまとめた著書『NO どぅしぐゎー NO クライ』を発表。ベースのHav-machineとギターのKai-Razorは「Error Operator」でも活動するなど、それぞれのフィールドで才能を発揮し続けました。

そして2008年12月、IN-HIは活動を再開。ドラムのZukejianが沖縄に帰郷したため、メンバーの状況に合わせて不定期ながらも活動を継続しています。現在、ベースのHav-machineは「JUNIOR」、ギターのKai-Razorは「THE RYDERS」で活動する傍ら、「カイタツヤ」名義で楽曲提供も行うなど、多方面で活躍を見せています。

メンバーと変遷

IN-HIの音楽を支えるメンバーは、ボーカルのShimo-Z、ギターのKai-Razor、ベースのHav-machine、そしてドラムのZukejianです。結成以来、メンバーチェンジを繰り返しながらも、その音楽性は一貫して保たれてきました。特に、2004年に加入したKai-Razorはバンドのサウンドに新たな風を吹き込み、現在のIN-HIの核となる存在となっています。過去にはKame-Rider（ギター）やJacky Ramone（ベース）もバンドを支えました。ドラムのZukejianは現在沖縄在住のため、サポートメンバーがドラムを担当することもあります。

メディア出演とライブ活動

IN-HIは、NHK「ポップジャム」、テレビ東京系「月刊Melodix!」など数多くのテレビ番組に出演し、その音楽を広く発信してきました。また、フジTV系「ELVIS」や「NEW YEAR ROCK FESTIVAL」といった大型イベントにも参加。さらに、ミュージカル映画「オペレッタ狸御殿」にも出演するなど、活動の幅は多岐に渡ります。

ライブ活動も盛んで、PEACEFUL LOVE ROCK FESTIVALを始め、多くのロックフェスに出演。地元沖縄でのライブはもちろんのこと、全国各地でその熱いパフォーマンスを披露し、多くのファンを魅了してきました。

IN-HIの音楽性と未来

IN-HIの音楽は、ハードコアのエネルギーと沖縄民謡の伝統的な旋律が絶妙に融合した、唯一無二のものです。沖縄の文化と現代音楽の融合という斬新な試みは、多くのリスナーに新鮮な驚きを与え、日本の音楽シーンに新たな可能性を示しました。活動休止を経て、メンバーそれぞれがソロ活動や他のバンド活動を通して得た経験は、IN-HIの音楽に更なる深みと広がりを与えていると言えるでしょう。

これからも、IN-HIは沖縄の風を奏で、独自の音楽性を追求し続けることでしょう。彼らの今後の活動から目が離せません。

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