InDo

アルバム『InDo』について

2000年にリリースされた『InDo』（インド）は、細野晴臣のプロデュースによるユニークな音楽作品です。このアルバムは「Pre YMO & Various Artists」というアーティスト名義で発表され、YMO（イエロー・マジック・オーケストラ）の最後の未発表曲とされる「インド」に基づいています。リミックスされた形で、音楽ファンの心を惹きつける内容となっています。

由来と制作の経緯

この楽曲は1978年に録音されたものですが、その時はYMOの結成直後であり、プリプロダクション用のトラックとして制作されました。特に注目すべきは、高橋幸宏によるドラムパートまでしっかりと録音されていた点です。しかし、細野は「投げやりなメロディを入れただけ」と感じ、制作が途中でストップすることになりました。その結果、この楽曲はお蔵入りとなってしまいました。

1982年には、細野のソロアルバム『フィルハーモニー』の制作の一環として、再び「インド」に関するダビング作業が行われましたが、依然として完成には至らず、そのまま中断されていました。

1998年の発見と新たな試み

1998年になり、アルファレコードの倉庫から「インド」のアナログ24chマルチテープが発見されます。これを契機に、細野は「未完成の楽曲を完成させる」という新たなコンセプトのもと、5組のアーティストにリミックスを依頼しました。さらに、細野自身のリミックスも加えて、原曲に近い形の音源を収録し、2000年に一枚のアルバムとして発表されたのです。

アルバムのリリースと再発

『InDo』はオレンジのジャケットでリリースされ、一時的に廃盤となりましたが、2005年にはビクターエンタテインメントからボーナストラックを追加して再発されています。これにより、多くの音楽ファンに再び手に取られる機会が生まれました。

収録曲の詳細

2000年版の収録曲は以下の通りです:

• - InDo 2000 / Haruomi Hosono - 細野晴臣によるリミックス。
• - Dub Squad Remix / Dub Squad
• - audio active Remix / audio active
• - 4 Hero Remix / 4 Hero
• - Masters At Work Remix / Masters At Work
• - Apache 61 Remix / Apache 61
• - InDo 1978 / Pre YMO - 細野による若干のミックスが施されたオリジナル音源。

再発版の2005年版には、ジュニア・ヴァスケスによる新たなリミックスも追加され、さらに魅力が増しています。

『InDo』は、細野晴臣の音楽的な旅路と、YMOからの流れを受け継いだリミックス作品として、多くの人々に感動を与え続けています。この作品は、音楽の歴史やその進化を体感できる貴重なアルバムなのです。

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