IPhone 8 Plus

iPhone 8 Plus：詳細な解説

iPhone 8 Plusは、Appleが開発・販売した第11世代のiPhoneであり、iPhone 7 Plusの後継機種として位置づけられています。このモデルは、デザイン、性能、機能性の面で多くの進化を遂げました。

デザインと構造

外観は、iPhone 6 Plus、6s Plus、7 Plusのデザインを踏襲していますが、大きな変更点として、本体構造がガラスとアルミニウムフレームを組み合わせたものに変更されました。これにより、背面と画面の両方に強化ガラスが使用され、耐久性が向上しています。カラーバリエーションはシルバー、ゴールド、スペースグレイ、プロダクトレッドの4色で、アルミフレームもそれぞれのカラーに合わせています。

また、iPhone 8 PlusはIP67等級の耐水・防塵性能を備えており、日常生活での使用における耐久性も高められています。ただし、iPhone 7 Plusと比較すると、重量が約14g増加しています。

ディスプレイ

ディスプレイサイズは、5.5インチで、iPhone 6 Plus/6s Plus/7 Plusと同じです。しかし、新たにTrue Toneテクノロジーに対応したRetina HDディスプレイが採用され、環境光に合わせてディスプレイの色温度を自動調整し、より自然な表示を実現しています。

画面比率は16:9で、フルHD（1920×1080ピクセル）に対応しており、これは事実上、フルHDに対応した最後のiPhoneモデルとなります。

パフォーマンスと機能

iPhone 8 Plusには、Apple A11 Bionicチップが搭載されており、高い処理性能と省エネルギー性能を両立しています。また、Taptic Engineと3D Touchも引き続き採用されており、触覚的なフィードバックを提供します。

ワイヤレス充電（Qi規格準拠）に対応し、利便性が向上しました。さらに、高音質コーデックであるEnhanced Voice Services（EVS-WB）にも対応しており、通話品質の向上も図られています。

通信機能

通信面では、LTE-Advancedに対応し、高速データ通信が可能です。対応する通信形式は以下の通りです。

LTE-Advanced
FDD-LTE (バンド1, 2, 3, 4, 5, 7, 8, 11, 12, 13, 17, 18, 19, 20, 21, 25, 26, 28, 29, 30, 66)
TD-LTE (バンド34, 38, 39, 40, 41, 42)
3G
TD-SCDMA (1,900(F), 2,000(A))
CDMA EV-DO Rev. A (800, 1,900, 2,100MHz)
UMTS/HSPA+/DC-HSDPA (850, 900, 1,700/2,100, 1,900, 2,100MHz)
2G
GSM/EDGE (850, 900, 1,800, 1,900MHz)

その他、MIMO対応IEEE802.11ac Wi-Fi、Bluetooth 5.0ワイヤレステクノロジー、リーダーモード対応NFC、エクスプレスカード、FeliCaにも対応しています。

ソフトウェア

iPhone 8 Plusは、出荷時にiOS 11がプリインストールされていました。HEIFおよびHEVCでの画像・動画保存に対応しており、ストレージ容量の効率的な利用が可能です。

販売とサポート

2018年3月には、NTTドコモのPREMIUM 4Gで最大受信速度594Mbpsのデータ通信に対応し、同年4月には(PRODUCT)RED™モデルも発売されましたが、2018年9月に販売終了しました。2019年9月には256GBモデルが販売終了し、128GBモデルが新たに発売されました。2020年4月、iPhone SE (第2世代)の発売に伴い、iPhone 8 Plusは販売終了となりました。

2023年6月に発表されたiOS 17では、iPhone 8 / iPhone Xと共にサポート対象外となりましたが、2024年10月現在、iOS 16.7.10へのセキュリティアップデートは提供されています。

不具合と対応

一部のユーザーからバッテリーが膨張する報告があり、Appleは調査を行いました。対応として、保証期間内であれば無償で本体交換が行われました。また、通話中にノイズが発生する問題がありましたが、iOS 11.0.2で修正されました。

付属品

iPhone 8 Plusには、以下の付属品が含まれていました。

EarPods with Lightning Connector
Lightning - USBケーブル
5W USB電源アダプタ
* マニュアル

急速充電

iPhone 8 Plusを急速充電するには、Apple USB-C - Lightningケーブルと18W以上のApple USB-C電源アダプタ（または同仕様のUSB-PD充電器）を使用する必要があります。これにより、30分で50%まで充電可能です。iMacのUSB-Cポートでは15Wでの急速充電が可能です。また、iPadに付属する10Wまたは12W電源アダプタを使用すれば、付属する5W電源アダプタよりも速く充電できます。

まとめ

iPhone 8 Plusは、その性能、デザイン、機能性において、多くのユーザーに支持されたモデルです。現在ではサポートが終了していますが、その革新的な技術は、その後のiPhoneの進化に大きな影響を与えました。

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