ISNS

Internet Storage Name Service (iSNS)とは

Internet Storage Name Service (iSNS)は、IP-SAN（iSCSIを用いたストレージエリアネットワーク）環境において、ストレージデバイスの検出、管理、構成を自動化するためのネームサービスとそのプロトコルです。iSNSは、iSCSIデバイスの効率的な運用を支える重要な要素であり、RFC 4171によって詳細が規定されています。

iSNSの動作概要

iSNSは、iSNSサーバとiSNSクライアントで構成されます。

iSNSサーバ: データベースにiSCSIデバイスのネーム情報を格納し、クライアントからの問い合わせや登録要求に応答します。また、データベースの変更をクライアントに通知する状態変化通知(SCN)サービスを提供します。
iSNSクライアント: iSCSIイニシエータやターゲットが該当します。iSNSサーバに問い合わせを行い、デバイスの検出や管理を行います。

iSCSIイニシエータによる利用

iSCSIイニシエータは、iSNSサーバに問い合わせることで、ネットワーク上のiSCSIターゲットデバイスを検出します。状態変化通知(SCN)を利用することで、ターゲットデバイスがネットワークから削除されたり、新しいターゲットデバイスが追加された際に、その通知を受け取ることができます。これにより、イニシエータは常に最新のネットワーク構成を把握し、効率的なストレージアクセスが可能となります。

iSCSIターゲットによる利用

iSCSIターゲットは、自身の情報をiSNSサーバに登録することで、iSCSIイニシエータから検出されるようになります。また、ターゲットは状態変化通知(SCN)を利用することで、ネットワークからイニシエータが削除されたり、新しいイニシエータが追加された際に、その通知を受け取ることができます。さらに、エンティティ状態の照会(ESI)を使用することで、iSNSサーバが定期的にターゲットデバイスの可用性を監視し、異常が発生した場合には管理者に通知することができます。

iSNSの主な機能

デバイス検出: iSCSIイニシエータは、iSNSサーバに問い合わせることで、ネットワーク上のターゲットデバイスを自動的に検出できます。
デバイス登録: iSCSIターゲットは、自身の情報をiSNSサーバに登録することで、イニシエータからのアクセスを可能にします。
状態変化通知(SCN): iSNSサーバは、データベースの変更をクライアントに通知し、ネットワーク構成の変更に即座に対応できるようにします。
エンティティ状態の照会(ESI): iSNSサーバがターゲットデバイスの可用性を監視し、異常を検出します。

実装例

iSNSは、様々なベンダによって実装されており、マイクロソフトなど、主要なOSやストレージソリューションで利用されています。

関連項目

iSCSI
SAN

外部参照

* RFC 4171: Internet Storage Name Service (iSNS)

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