ISO 3166-3

ISO 3166は、国名や地域名をコードで表現する国際標準規格です。その中で、ISO 3166-3は、過去に存在したが現在は存在しない国や地域に割り当てられたコードを管理する重要な役割を担っています。

ISO 3166-1が、現在存在する国や地域に3文字のアルファベットコードを割り当てるのに対し、ISO 3166-3は、歴史的な経緯によって消滅した国や地域、または名称が変更された国や地域を扱うための規格として、1999年に制定されました。国際的なデータ交換において、歴史的な整合性を保ち、混乱を避けるために必要不可欠な存在となっています。

ISO 3166-3のコードは4文字の英字コードで構成されており、その特徴は、最初の2文字が、該当の国や地域が過去にISO 3166-1で使用していたコードと同一である点です。残りの2文字は、その国の歴史的な状況を反映したものです。例えば、ある国が分割された場合は、異なる2文字のコードが割り当てられ、元のコードと区別されます。具体的なコードの構成方法は以下の通りです。

最初の2文字：ISO 3166-1で使用されていたコードと同一
残りの2文字：
AA：同じ国コードを継続使用
HHとXX：分割されたことを意味するコード
* その他：消滅した国や地域、または名称変更された国や地域を特定するためのコード

これらのルールによって、ISO 3166-3は、歴史的な国名・地域名の変遷を正確に記録し、データの整合性を維持することに貢献しています。例えば、ソビエト連邦のような、消滅した大国を扱う場合でも、その歴史的な位置づけを明確に示すコードを割り当てることが可能です。

ISO 3166-1が現在使用されている国・地域名に対応するのに対し、ISO 3166-3は、歴史的な文脈を維持する役割を担っており、両規格は補完関係にあります。国際的なデータ連携において、過去と現在を繋ぎ、正確な情報を扱うために、ISO 3166-3は重要な役割を果たしているのです。歴史的データの管理や、国際的なデータ交換システムにおいて、この規格の重要性はますます高まっています。

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