Id (UNIX)

idコマンドについて

idコマンドは、Unix系オペレーティングシステムにおいて、プログラムがどのユーザーアカウントで実行されているかを表示するための重要なコマンドです。このコマンドは、ユーザー識別子（UID）、グループ識別子（GID）、およびユーザーが所属するグループに関する詳細な情報を提供します。システム管理やスクリプト作成において、これらの情報は非常に重要であり、ユーザーの権限やアクセス制御を理解する上で不可欠です。

idコマンドの基本的な使い方

idコマンドをターミナルで実行すると、以下のような出力が得られます。


uid=1016(foobar) gid=100(users) groups=100(users)


この出力例では、`uid`がユーザーID、`gid`がグループID、`groups`がユーザーが所属するグループを示しています。`foobar`というユーザーは、UIDが1016、GIDが100であり、`users`というグループに所属していることがわかります。それぞれのIDの横には、括弧内に対応するユーザー名やグループ名が表示されます。

ユーザーID(UID)について

ユーザーID（UID）は、システム内の各ユーザーを一意に識別するための数値です。特に、ルートアカウントはUIDが0で固定されており、システム全体に対する無制限の権限を持っています。そのため、UIDはセキュリティ上の重要な要素となります。idコマンドを使用することで、現在ログインしているユーザーのUIDを正確に把握できます。

whoamiコマンドとの比較

`whoami`コマンドもまた、現在のユーザー名を表示するコマンドですが、idコマンドはより詳細な情報を提供します。かつては`whoami`コマンドがよく使われていましたが、`id`コマンドの有用性から、現在では`id`コマンドがより推奨されています。

idコマンドのオプション

idコマンドには、さまざまなオプションがあります。たとえば、

• - `id -un`: ユーザー名のみを表示します。これは`whoami`コマンドと同等の結果を返します。
• - `id -p`: 人間が読みやすい形式で出力します。このオプションは、対話的な使用に推奨されています。出力形式は、ユーザー名、UID、GID、グループ名の順で表示されます。

関連コマンドと情報

idコマンドに関連するコマンドとして、`UID`、`GID`、`who`、`uname`などがあります。これらのコマンドと合わせて使用することで、より詳細なシステム情報を取得できます。

• - `UID`と`GID`: それぞれユーザーIDとグループIDを表し、システム内のアクセス権限を管理するために使用されます。
• - `who`: 現在システムにログインしているユーザーを表示します。
• - `uname`: システムのカーネル情報を表示します。

外部リンク

idコマンドに関するさらに詳しい情報は、以下のマニュアルページを参照してください。

• - id(1) – JM Project Linux User Commands マニュアル
• - id(1) – FreeBSD General Commands Manual Pages (en)
• - id(1) – OpenBSD General Commands マニュアル
• - id(1G) – Solaris11.4マニュアルページ「GNUコマンド」章（日本語）

idコマンドは、Unix系システムを扱う上で非常に重要なコマンドの一つです。その機能を理解し、適切に活用することで、システムの管理やスクリプト作成を効率的に行うことができます。

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