Immersion

イマージョン (Immersion) について

イマージョンは、アメリカのカリフォルニア州サンノゼに拠点を置く、触覚技術（タッチフィードバック技術）の開発およびライセンス企業です。同社は、特許トロールとして批判されることもありますが、ゲームコントローラーやモバイルデバイスなど、様々な分野で同社の技術が活用されています。

歴史

1993年、ルイス・ローゼンバーグによって設立されました。ローゼンバーグは2000年まで最高経営責任者（CEO）を務め、その後、フランシス・ホセがCEO兼ゼネラルカウンセルとして会社を率いています。

イマージョンは、設立当初から触覚技術の研究開発に注力し、その技術を様々な企業にライセンス供与してきました。

1997年: Microsoftと協力し、イマージョンの技術をWindowsのDirectInput APIに統合しました。これにより、PCゲームのコントローラーで触覚フィードバックを体験することが可能になりました。
1999年11月: 株式を公開し、1株12ドルで取引が開始されました。
2016年: 任天堂と提携し、Nintendo Switchで触覚技術を使用するためのライセンス契約を締結しました。これにより、Switchのコントローラー（Joy-Con）のHD振動機能を実現し、より臨場感あふれるゲーム体験を提供しています。

裁判と特許紛争

イマージョンは、特許侵害訴訟を積極的に行う企業としても知られています。過去には、以下のような裁判を起こしています。

2002年: Microsoftとソニーに対し、両社のゲームコントローラーがイマージョンの特許を侵害しているとして訴訟を起こしました。この訴訟は2003年に和解し、Microsoftが2600万ドルをライセンス料および和解金として支払うことで終了しました。
2016年: Appleに対し、iPhone 6やApple Watchなどの製品がイマージョンの触覚フィードバックに関する特許を侵害しているとして訴訟を起こしました。その後、Appleとは和解し、ライセンス契約を締結したと発表されました。

これらの裁判からもわかるように、イマージョンは自社の特許技術を保護することに非常に積極的であり、その姿勢が「特許トロール」と批判される要因の一つとなっています。

技術と製品

イマージョンの主な技術は、触覚フィードバック技術であり、これにより、ユーザーは様々な触覚を体験することができます。この技術は、ゲームコントローラーの振動、スマートフォンのタッチスクリーンのフィードバック、自動車の操作パネルの触覚フィードバックなど、幅広い分野で利用されています。

同社の技術は、エンターテインメント体験の向上だけでなく、産業機器の操作性向上や医療分野での活用も期待されています。

まとめ

イマージョンは、触覚技術のリーディングカンパニーとして、今後も様々な分野でその技術が活用されていくでしょう。しかし、特許紛争を繰り返す企業としての側面も持つため、その動向は常に注目されています。

外部リンク

公式ウェブサイト

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