Intel 80188

Intel 80188 マイクロプロセッサ

Intel 80188は、インテルが開発した16ビットマイクロプロセッサであり、組み込みシステム向けのマイクロコントローラとしても広く利用されました。このプロセッサは、Intel 80186の派生モデルとして設計され、特にコスト意識の高いシステムでの採用を想定していました。80186が16ビットの外部データバスを持つのに対し、80188は8ビットの外部データバスを採用している点が大きな特徴です。この設計は、システム全体のコスト削減に大きく貢献しました。

アーキテクチャの概要

Intel 80188は、8086プロセッサをベースとしたアーキテクチャを採用しており、命令セットも共通部分が多いです。内部的には16ビットの処理能力を持ちながら、外部とのデータ通信は8ビットで行うため、メモリや周辺機器との接続が容易になりました。これにより、システム開発者はより安価な部品を使用することができ、低コストなシステムを実現することができました。

80186との関係

80188は、80186の外部データバス幅を半分にしたモデルです。この関係は、8086と8088の関係と類似しています。80186は16ビットのデータバスを介して高速なデータ転送が可能ですが、80188は8ビットバスを使用することで、システム全体のコストを削減し、より小型なシステムへの組み込みを容易にしました。このため、80188は、組み込み機器や産業用制御システムなど、コストが重視される分野で広く採用されました。

主な特徴

16ビットアーキテクチャ: 内部的には16ビットの処理能力を持っています。
8ビット外部データバス: 外部とのデータ通信は8ビットで行われます。
低コスト: 外部データバスを8ビットにすることで、システム全体のコストを削減します。
組み込みシステム向け: コストやサイズが重視される組み込みシステムに最適です。
iAPX188: 別名としてiAPX188とも呼ばれます。

利用事例

80188は、その低コストと省電力性から、様々な組み込みシステムで採用されました。例えば、初期のパーソナルコンピュータ、産業用制御装置、通信機器など、幅広い分野で利用されています。

関連プロセッサ

Intel 8088: 8086プロセッサの外部データバスを8ビットにしたモデル。
Intel 80186: 80188のベースとなった16ビット外部データバスを持つプロセッサ。
x86: 8086から始まるインテルのx86アーキテクチャのプロセッサファミリー。

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