International Data Group (IDG): IT業界をリードするグローバル企業
International Data Group(IDG)は、
アメリカ合衆国を拠点とする、情報技術(IT)業界に特化した大規模なグローバル企業です。メディア、市場調査、イベント開催、そしてベンチャーキャピタル投資など、多岐にわたる事業を展開しており、世界中のIT業界に大きな影響を与えています。
歴史と事業内容
IDGの起源は
1964年、マサチューセッツ州ニュートンで設立されたInternational Data Corporation(IDC)に遡ります。現在IDCはIDGの子会社として、世界50ヶ国以上でIT市場調査を実施し、信頼性の高いデータを提供しています。
IDGは、多様な事業ポートフォリオを誇ります。まず、世界92ヶ国で300以上のIT関連専門誌を発行しており、『Computerworld』、『InfoWorld』、『CIO』、『Macworld』、『Network World』、『PC World』といった著名なタイトルが含まれます。さらに、IDG.netやITWorld.comなどの400以上のウェブサイトを通じて、最新のIT情報を世界中に配信しています。
イベント事業もIDGの重要な柱です。世界40ヶ国以上で170以上のIT関連イベントや展示会を主催・運営し、業界関係者にとって貴重な交流の場を提供しています。
IDG News Serviceというニュースエージェンシーも傘下に持ち、世界各地のIT関連ニュース、写真、ビデオなどをIDGのウェブサイトや出版物に提供しています。このサービスは、
ボストン本社に加え、ニューヨーク、ワシントン、サンフランシスコ、東京、台北、北京、シンガポール、バンガロール、パリ、ロンドン、ストックホルム、ブリュッセルなど世界各地に支局を展開し、グローバルな情報網を構築しています。
日本における展開
日本においても、IDGは長年にわたりIT業界に貢献してきました。1982年には、株式会社コンピュータワールド・ジャパンがIDGからライセンス供与を受け、『週刊COMPUTERWORLD』(後に『日刊COMPUTERWORLD TODAY』)の発行を開始しました。その後、社名変更を経て株式会社アイ・ディ・ジー・コミュニケーションズ、株式会社アイ・ディ・ジー・ジャパンとなり、『月刊MacWorld』、『月刊SunWorld』、『月刊Windows World』などの雑誌を発行、また「MACWORLD Expo/Tokyo」「Windows World Expo/Tokyo」などの大規模イベントも開催していました。
近年では、オンライン、モバイル、イベント事業に特化したIDGインタラクティブを設立するなど、事業の多角化を進めてきました。
2013年には、
日経BPとの業務提携により、「CIO」と「Computerworld」の日本語サイトの運営体制が変更されるなど、日本のIT業界における存在感を維持しています。
IDGの貢献
IDGは、世界中のIT業界の発展に多大な貢献をしてきました。最新のIT情報を迅速かつ正確に提供するメディア、市場動向を分析する調査機関、業界関係者のネットワークを構築するイベント、そして新たな技術革新を支援するベンチャーキャピタル投資を通じて、IDGはIT業界の成長を支え続けています。今後も、グローバルな視点と深い専門知識を活かし、IT業界をリードしていくことが期待されます。