International Fight League

インターナショナル・ファイト・リーグ（IFL）とは

インターナショナル・ファイト・リーグ（International Fight League、略称 IFL）は、2000年代にアメリカ合衆国で展開された総合格闘技団体です。「世界初のチーム対抗による総合格闘技リーグ」を謳い、従来の個人戦中心の総合格闘技とは異なる形式で注目を集めました。2006年、アメリカの総合格闘技ブームに乗って誕生しましたが、短期間で終焉を迎えました。

IFLの概要

IFLは、不動産業者のクルト・オットーとウィザード誌の創刊者ガレブ・シェイマスによって2006年1月7日に設立されました。SHOWTIMEのボクシング中継責任者であったジェイ・ラーキンが代表に就任し、団体運営を担いました。大規模な資金調達を行い、FOXスポーツネットやマイネットワークTVとの放映契約を締結するなど、華々しいスタートを切りました。株式上場も果たし、株価は一時17ドルまで高騰、時価総額は約1億5000万ドルを超えるなど、その規模は規格外でした。

しかし、その後の経営は順調とは言えず、株価は5セントまで暴落。3,200万ドルの負債を抱え、大会の中止を余儀なくされるなど、財政難に苦しみました。2008年7月には、副代表のジョー・フェボリートがIFLの売却を発表し、短命な歴史に幕を閉じました。

IFLのルール

IFLのルールは、一般的な総合格闘技ルールとはいくつかの点で異なっていました。試合時間は4分3ラウンド制で、肘打ちが禁止されていました。また、試合場には金網ではなくリングが使用されていました。

IFLの最大の特徴は、チーム対抗戦という形式です。各チームは、ライト級、ウェルター級、ミドル級、ライトヘビー級、ヘビー級の5選手と、リザーブ選手1名の計6名で構成されます。12チームが4チームずつのグループに分かれ、各階級で5試合の対抗戦を行います。各トーナメントの最後にプレーオフが行われ、優勝チームがシーズンチャンピオンとなります。このシステムは、NFLやNBAなどのプロスポーツリーグに類似していました。

チームを率いるコーチ陣には、ドン・フライ、ヘンゾ・グレイシー、バス・ルッテン、モーリス・スミス、マルコ・ファスといった著名な格闘家が名を連ねていました。スーパーファイトでは、コーチ同士の対戦も実現しました。日本からは、アントニオ猪木が率いる東京サーベルズが参戦していました。

IFLの終焉

IFLは、斬新なコンセプトと大規模な投資で注目を集めましたが、短期間で経営が悪化し、消滅しました。その原因としては、過大な投資、放映権料の高騰、チケット販売の不振などが挙げられます。また、UFCなどの既存の総合格闘技団体との競争も激しく、独自の地位を確立することができませんでした。

IFLは短命に終わりましたが、チーム対抗戦という新たな試みは、総合格闘技界に一定の影響を与えました。その革新的なアイデアは、後の総合格闘技イベントにも引き継がれています。

外部リンク

Tapology 大会データ
SHERDOG 大会データ

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