JDパワー

J.D.パワー社：世界をリードする市場調査会社

J.D.パワー（J.D. Power）は、ミシガン州トロイに本社を置く、グローバルな市場調査・コンサルティング企業です。1968年、ジェームズ・デビッド・パワー3世によって設立され、現在は投資会社Thoma Bravoの子会社として、世界各国で事業を展開しています。

客観性と大規模調査を重視

同社の最大の特徴は、依頼元企業の意向に左右されない、徹底した独立性と客観性を保った調査体制です。自動車産業からIT、金融、サービス業まで、多様な業界を対象に、顧客満足度、製品品質、消費者行動などを調査しています。調査規模は非常に大きく、サンプル数は10万件を超えるケースも珍しくありません。調査結果は、回答者の生の声に基づいて導き出され、J.D.パワー社による恣意的な評価は一切加えられていません。

調査結果の活用と影響力

調査結果は、詳細なレポートとして企業に提供され、顧客満足度向上のための施策立案や経営指標としての活用に役立てられています。また、一部の調査結果はプレスリリースやメディア報道を通じて一般消費者に公開され、製品・サービス選択の指針として広く活用されています。特に米国では高い知名度と影響力を持ち、消費者行動に大きな影響を与える存在となっています。

多様な事業展開

顧客満足度調査に加え、J.D.パワー社は、企業からの委託調査（非公開）、経営コンサルティング、従業員研修などのサービスも提供しています。これらを通じて、企業の成長と顧客満足度向上に貢献しています。

自動車業界への影響

J.D.パワー社の調査の中でも特に注目されているのは、自動車業界に関する調査です。初期品質調査や耐久品質調査などの結果は、広く報道され、自動車メーカーのマーケティング活動にも活用されています。特に北米では、メーカーやブランドの評価、販売実績に大きな影響を与え、消費者の購買意思決定に重要な役割を果たしています。

日本における事業

日本においては、1990年に設立された株式会社J.D. Power Japan（旧社名：J.D. Power Asia Pacific）が、日本の消費者向けに日本語での調査を実施しています。日産自動車出身の山本浩二氏が代表取締役社長を務めています。同社はISO9001、プライバシーマークを取得しており、日本マーケティングリサーチ協会、ESOMARにも所属しています。

まとめ

J.D.パワー社は、客観的な調査手法と大規模なデータに基づいた信頼性の高い情報を提供することで、企業と消費者の双方に価値をもたらす、世界的に重要な市場調査会社です。その調査結果は、企業の戦略立案から消費者の購買行動に至るまで、幅広い分野に影響を及ぼし続けています。今後も、様々な業界の顧客満足度向上に貢献していくことが期待されます。

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