JFマリンバンク海の天気予報

「JFマリンバンク海の天気予報」（ジェイエフマリンバンクうみのてんきよほう）は、JFマリンバンクの一社提供により、2009年10月から2019年 3月29日まで、全国のNRN（全国ラジオネットワーク）加盟局の一部で放送されていたラジオのミニ番組です。主に海に面した地域に放送対象を持つNRN加盟局を対象とした企画ネット番組としての性格も持っていました。

番組内容と構成

この番組が対象としたのは、漁業に携わる方々や沿岸部に暮らす住民など、海の状況に関心を持つリスナーでした。放送対象地域ごとに特化した形で、漁業や沿岸での生活に役立つ様々な海況情報を提供していました。具体的には、

天気
波の高さ（潮回り）
風向・風速
満潮・干潮の時間

といった情報が含まれていました。本編の情報部分は、ネット局それぞれが自社で制作していましたが、番組の冒頭に流れる「JFマリンバンク海の天気予報」というタイトルコールは全国共通でした。また、本編の終了後には、JFマリンバンクのイメージキャラクターを務めるさかなクンが登場するCMが放送されていました（ただし、後述する特定の期間を除く）。提供クレジットのアナウンスについても、「この時間はJFマリンバンクがお送りします」「この時間はJFマリンバンクがお送りしました」といった全国共通の文言が定められており、これは各局のアナウンサーや番組のパーソナリティが担当していました。

放送形態と時間

多くのネット局では、JFマリンバンク海の天気予報は、各局が独自に制作する朝の生ワイド番組の中にコーナーとして内包される形で放送されていました。そのため、番組全体としての放送時間帯は月曜日から金曜日の午前中でしたが、内包先の番組編成によっては放送時間が変動することもありました。番組開始当初は午前9時台に放送している地域もありましたが、2012年秋の改編頃までには一旦午前7時台までの放送に統一されました。ただし、南日本放送では2015年1月以降、再び午前9時台での放送が実施されていました。

放送の終了

足掛け10年にわたって放送されてきたJFマリンバンク海の天気予報は、2019年 3月29日の放送をもって、ネット局すべてで一斉に終了しました。番組終了が迫る時期には、各局のパーソナリティが番組本編に続けて、当番組に対するリスナーからの意見や感想を募集する呼びかけを行っていました（メッセージの受付は放送局ごとに異なりました）。JFマリンバンクの公式サイトでは、以前はネット局ごとの放送時間や担当パーソナリティを紹介するページが設けられていましたが、放送終了直前の2019年3月13日には、海域や港ごとの海上天気予報を表示する機能を持つページへと刷新されました。

東日本大震災発生時の対応

2011年3月11日に東北地方太平洋沖地震（東日本大震災）が発生した際には、番組の放送体制にも影響が出ました。震災発生に伴い、同年3月14日以降の放送では一時的にJFマリンバンクによる番組提供とCMの放送が見合わせられました。この期間中は、番組タイトルから「JFマリンバンク」の冠を外し、2011年4月14日までは「○○ラジオ天気予報」（○○には各放送局名が入る）という名称で放送が継続されました。また、通常のさかなクンCMに代わって、ACジャパンの公共広告が放送されました。JFマリンバンクは同年4月25日から番組提供を再開しましたが、CMの放送を再開するタイミングについては、ネット局によって判断が分かれる形となりました。

この提供・CM見合わせの措置は、震災によって被災地のJFマリンバンクの施設に直接的な被害はなかったものの、津波により漁業が甚大な被害を受けた状況を考慮した上で取られたものです。被災された方々、特に漁業関係者の方々に配慮し、提供スポンサー名を冠した番組や関連するCMの放送を一時的に控えるという判断がなされました。

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