JR貨物UR20A形コンテナ
UR20A形コンテナについて
UR20A形コンテナは、2004年に日本貨物鉄道（JR貨物）によって導入された、容量20 m³を持つ冷蔵コンテナです。このコンテナは、主に輸送用として利用され、12 ft級に分類されます。数字の「20」は、その容積に基づいており、厳密には19.5～20.4 m³の範囲に収まるコンテナを指します。また、末尾のアルファベット「A」は、普通品の輸送を目的としたことを示しています。
背景と特性
UR20A形コンテナは、登場当初から背高コンテナに位置づけられており、JR貨物はさまざまな用途に対応するために背高コンテナの増備に力を入れてきました。しかし、UR20A形コンテナは、従来のUR19A形を基本にした背高版として位置づけられています。増備は2016年度に終わり、現在はその数が増えることはありません。
このコンテナの特異な事例として、UR20A-1が挙げられます。2007年にカタログハウスが貸し出していた際、鉄道模型メーカーの朗堂が本来の赤をピンクに塗装し、限定100セットが完売したため、そのデザインが実物にも反映されて今も運用中です。また、2021年3月末の時点で、日本石油輸送が323個のUR20A形コンテナを運用しています。
番台ごとの詳細
0番台 (L字二方開きタイプ)
- - 1 - 8: 日本石油輸送が所有しているもので、全高は2,600 mm、全幅は2,475 mm、総重量は6.8 tです。コキ50000形貨車には積載できない仕様です。これらのコンテナは初めに通常の塗装で製造され、後に広告目的で再塗装が施されています。特に1号は後にピンク色に改装されています。
10000番台 (両側開きタイプ)
- - 10001 - 10110/10113 - 10146/10153 - 10162: これらも日本石油輸送が所有しており、仕様はおおむね2,600 mmの全高と2,485 mmの全幅を持ち、総重量は6.8 tです。2004年から2018年の間に合計101個が製造され、10103以降は総合車両製作所和歌山工場で作られています。このタイプのコンテナは、主に「Shift for the Next」という表記が入っているものがあります。
- - 10111 - 10112: バンドー化学に借りられているもので、従来のUR18A-11796の代替となります。
- - 10147 - 10152: 日立Astemoに借りられ、郡山貨物ターミナル駅と九州間の自動車部品輸送用として運用されています。この運用は2022年9月から始まりました。
まとめ
UR20A形コンテナは、冷蔵品の輸送を主目的とする12 ft級の容積20 m³の私有コンテナとして、貨物輸送において重要な役割を果たしています。また、独自のデザインと仕様が特色であり、様々な用途にあわせた工夫が見られることから、鉄道輸送の重要なピースであると言えるでしょう。
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