JanJan

JanJan（ジャンジャン）の概要

JanJanは、日本における市民ジャーナリズムを先駆けたインターネット新聞であり、2003年に創刊されました。元朝日新聞の編集委員であり鎌倉市長を務めた竹内謙氏をはじめとする複数の設立メンバーによって運営され、主に「日本インターネット新聞」を名乗っていました。正義や新しい文化をテーマにしたニュースを発信することを目的としており、略称は「Japan Alternative News for Justices and New Cultures」となっています。

市民ジャーナリズムの革新

JanJanは、市民からの投稿を基に記事を作成するスタイルを採用し、これにより一般の人々も報道に参加できるプラットフォームを提供しました。その結果、「市民による、市民のためのメディア」を掲げ、従来のメディアの枠を越えた情報発信を実現しました。また、構想日本という団体も関連しており、彼らの主張やキャンペーンが掲載されるなど、幅広い視点での討論の場を提供していました。

運営事情と休刊

JanJanの親会社は富士ソフト株式会社であり、運営費用のおよそ3億円は主に広告収入によって賄われていました。しかし、広告収入の減少に伴い、2010年3月31日に「暫時休刊」が発表されました。この時、過去の記事は引き続き閲覧可能でしたが、読者のコメントは一切削除されることとなりました。

その後、2010年4月24日には新たに「JanJanBlog」として再スタートすることが発表され、ここでも市民が自由に記事を投稿する形式が続けられました。この再開の背景には、運営コスト削減により存続の可能性が見えたという判断があったとされています。

JanJanBlogとその閉鎖

JanJanBlogでは、初期のニュース編集部が運営主体から「JanJanBlog運営委員会」へと変更され、記事の修正や削除などが市民記者の判断で行えるようになりました。しかし、JanJanBlogも2013年12月31日には新規記事の公開とコメントの投稿を停止し、最終的に2014年2月末をもってすべての記事の閲覧もできなくなることが決定しました。

問題点と批判

JanJanには、いくつかの問題も存在しました。特に、記事の投稿には実名や住所などの個人情報の登録が必要であり、これが市民ジャーナリズムのハードルを上げる要因となっていました。また、一般の新聞社が持つ責任を、市民記者個々に押し付ける形になっていたため、報道の信頼性に疑問が呈されることもありました。特に、2009年には開票速報に関するミスがあり、その信頼性が問われることもありました。

振り返り

JanJanは日本の市民ジャーナリズムの先駆者として、多くの人々に影響を与えましたが、運営の難しさや個人情報に関する問題も抱えていました。その結果として登場したJanJanBlogも、時代の変化により新たな課題が浮上し、最終的な展望を閉じることとなりました。今後のメディアの在り方についての考察や、市民と報道の関係を見直す契機として、JanJanの取り組みは重要な位置づけを持つことでしょう。

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