Japan Skeptics

JAPAN SKEPTICSの概要

JAPAN SKEPTICS（ジャパン スケプティクス）は、「超自然現象を科学的・批判的に究明する会」として、日本における未確認飛行物体（UFO）や超能力などの超常現象を検証する団体です。この団体は1991年に、アメリカのCSICOPをモデルにしつつ設立されました。

発足の経緯

アメリカでは1976年にCSICOPが設立され、その活動は懐疑主義の普及に寄与していました。その中で、日本の研究者でもある寿岳潤がこの会誌を購読し、日本でさらに類似の団体を設立する提案を受けました。一方、高橋昌一郎もアメリカ留学中に同様の提案をされた経緯があります。

1990年代初頭、日本のテレビ番組では霊能力や超能力をテーマにした番組が数多く放送されており、そのような現象に否定的な態度を持つ自然科学者は少数でした。しかし、大槻義彦は積極的にこれらの超常現象を批判する姿勢を貫いていました。こうした状況の中、寿岳、高橋、大槻の3人を含む5名が集まり、懐疑主義団体設立に向けた準備が進められました。

正式な設立は1991年4月6日で、当初の名称は「超常現象の科学的究明をする会」とされていましたが、最終的にJAPAN SKEPTICSという名称が採用されました。

会員資格と会員数

設立時には会員資格について、専門家だけを対象とするのか一般市民も受け入れるのか意見が割れましたが、最終的には年齢や職業に関係なく参加可能な体制が選ばれました。設立当初は非常に注目を集め、200人以上が入会しました。1993年の段階では会員数は約250人でしたが、その後減少傾向が見られ、2007年には約140人となっています。会員の間で超常現象に対する認識は多様であり、創立メンバー間でも意見の相違があることが指摘されています。

活動内容

JAPAN SKEPTICSは年次総会を原則毎年春に開催し、この場で専門家による講演や討論を行っています。初期の頃は、天文学者や科学者が多く招かれていましたが、時代が進むにつれて様々なテーマの講演が行われるようになりました。21世紀には地球温暖化や健康に良いとされる水の真偽といった話題にも取り組んでいます。

機関誌として『Journal of the JAPAN SKEPTICS』が発行され、以前はNEWSLETTERも存在しました。これにより、団体の活動や研究成果が広まっています。

また、一般に向けた講演会も開かれ、超常現象に対する理解を広げるための活動が行われています。特に、初回の公開講演会では大槻義彦と安斎育郎が講演を行いました。さらに、安斎は手品を通じて超能力の再現を披露する活動も行い、教育機関での講座を通じて小中学校の教師に向けた啓発活動も行っています。

研究助成と役員

JAPAN SKEPTICSは超常現象関連の研究に対して助成を行い、具体的には気功の研究や健康に良いとされる商品の検証が例として挙げられます。団体の役員は会長、副会長、運営委員、監査委員で構成されており、現在の会長として松田卓也が就任しています。

批判と反省

批判の声も存在し、活動状況や懐疑主義のスタンスについての指摘があります。それでも、JAPAN SKEPTICSは超常現象に対する科学的なアプローチを続けており、今後もその活動は様々な分野に影響を与え続けることでしょう。

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