K-14現像

K-14現像について

K-14現像は、コダックが製造したリバーサルフィルム「コダクローム」を現像するための特別なプロセスです。この現像方法は、K-14プロセスまたはK-14処方とも呼ばれており、最終バージョンはK-14Mです。2010年12月30日、カンザス州のドウェインズ・フォトで、世界で最後のK-14現像が行われました。

K-14現像の概要

K-14現像は、外式リバーサルカラー現像という方式を採用しており、内式リバーサル現像であるE-6現像とは、工程の複雑さや所要時間において大きく異なります。コダクロームフィルムは、フィルム上に染料結合がないため、現像過程でそれぞれの色の染料が段階的に生成されます。コダクロームフィルムの構造は、いくつかの層から成り立っており、その層は以下のようになっています。

1. 青感光性層（イエロー）
2. イエローフィルター
3. 青/緑感光性層（マゼンタ）
4. 青/赤感光性層（シアン）
5. アセテート製支持体（アセチルセルロース）
6. レムジェットバッキング（ハレーション防止層）

各層に応じた特別な現像処理が行われ、色鮮やかな仕上がりが実現されます。

コダックは2009年に、コダクローム64フィルムと共にK-14現像用の薬品の生産を終了しました。Dwayne's Photoが世界で最後の業務としてK-14現像を続けていましたが、2010年の年末にその業務も終わりました。

対象フィルム

K-14現像が対象とするフィルムには、以下が含まれます（K-14Mバージョン）:

• - コダクローム25 - デイライトタイプ、アーティクル5073
• - コダクローム64プロフェッショナル - アーティクル5033
• - コダクローム64 - デイライトタイプ、アーティクル5032
• - コダクローム200プロフェッショナル - アーティクル5002
• - コダクローム200 - デイライトタイプ、アーティクル5001

これらのフィルムは、全て製造が終了しています。フィルムだけではなく、小型映画用の16mmフィルムやスーパー8mmフィルムも現像対象でした。

K-14現像の工程

K-14現像のプロセスは多段階にわたり、コダックが指定した処方に基づいています。具体的な工程の詳細は、専用の文献や資料で確認することができますが、全体の流れとしては、フィルムの感光性層を活性化させることで、色が形成され、発色するという仕組みになっています。

参考文献

• - 長友健二『一眼レフ こんな写真が撮りたかった!』日本実業出版社、2002年。
• - Anchell, Steve / Troop, Bill『The Film Developing Cookbook』Focal Press、1998年。

関連項目

• - 現像
• - リバーサルフィルム
• - スーパー8mmフィルム
• - E-6現像
• - C-41現像
• - ドウェインズ・フォト

K-14現像は、フィルム写真の歴史において重要な役割を果たしてきましたが、現在はその手法も消え去りつつあります。

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