KABUKI TUNE

『KABUKI TUNE』：歌舞伎と音楽の融合が生む、魅力的なラジオ番組

『KABUKI TUNE』（カブキ・チューン）は、NHK-FMで放送されている、歌舞伎俳優がパーソナリティを務める音楽番組です。その歴史は長く、前身である『邦楽ジョッキー』時代から数えると、実に40年以上に渡って聴取者を楽しませてきました。

番組は毎週金曜日の11時0分から11時25分、25分間の生放送で届けられています。若手歌舞伎俳優がパーソナリティを担当し、伝統的な邦楽から、和楽器を取り入れた現代音楽まで、幅広い音楽を紹介しています。

1976年度にラジオ第1放送でスタートした『邦楽ジョッキー』は、1985年度にNHK-FMへ移行。そして2018年4月、番組名を『KABUKI TUNE』へと改め、新たなスタートを切りました。リニューアル後も、歌舞伎の世界観を大切にしながら、より現代的な感覚を取り入れた内容へと進化を遂げています。

番組内容は、本格的な古典演奏や和楽器を使ったロックやポップスといった音楽の紹介が中心です。月初めには、パーソナリティによるエピソードトークが放送され、親しみやすさも持ち合わせています。また、月2回程度は様々な分野のゲストを招いて、歌舞伎や音楽にまつわる興味深いトークを展開しています。

2022年度は、日曜日14時5分から14時55分までの枠でラジオ第1放送でも再放送が行われました。これは、前身番組時代の1984年度以来、実に38年ぶりのラジオ第1での放送となり、大きな話題となりました。しかし、2023年度からは、FM放送のみとなり、再放送は終了しました。ただし、NHK千葉、埼玉、横浜、宇都宮各放送局では、地域情報番組の放送時間と重なるため、原則として放送されません。ただし、金曜が祝日の場合は、地域情報番組が休止されるため、放送される可能性があります。また、これらの地域でも、NHKの他の放送局からの受信や、IPサイマルラジオ(らじるらじる、radiko)を利用することで聴取可能です。

番組の歴史を彩ってきたパーソナリティ陣も、豪華な顔ぶれです。五代目坂東玉三郎、二代目澤村藤十郎といった大御所から、若手実力派まで、数多くの歌舞伎俳優がパーソナリティとして番組を盛り上げてきました。その中には、現在も第一線で活躍する人気俳優も多く含まれ、彼らの個性豊かなトークも番組の魅力の一つとなっています。

2022年12月13日には、セルリアンタワー能楽堂で番組初の公開収録が行われました。このイベントは、番組ファンにとって忘れられない思い出となったことでしょう。

『KABUKI TUNE』は、伝統と革新が融合した、唯一無二の音楽番組です。歌舞伎に興味のある方、邦楽ファン、そして新しい音楽との出会いを求める方、全ての方々に楽しんでいただける番組と言えるでしょう。今後も、歌舞伎俳優と音楽、そして聴取者たちを繋ぐ、貴重な存在として、その魅力を発信し続けることでしょう。番組公式サイトや関連書籍を通して、さらに深い理解を深めてみてはいかがでしょうか。

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